翻訳ストレッチの教材から
以下は、今朝ふと思い立って書いたツイッターへの投稿である。ちょうど半分ぐらい読み進めたところなので、今段階の感想を書いた(一部加筆修正しています)。 (ここから)『基本文法から学ぶ英語リーディング教本』は、英語の上級者(準1級程度)が中学レ…
翻訳書の中から「参考になりそうだな」と思った訳文を、原文と一緒にメモして残している翻訳者の皆さんは多いと思う。 その作業自体には意味がある。しかしそれをノートにして残しておいても、意外と役に立たないのではないか、というのが僕の実感である。 …
(原文)Looking back now, after all these years, and knowing as I do the terrible difficulties of making a living by writing, the small chance there is of being successful, I realize that I was taking a feaful risk when I abandoned the med…
(引用文1)このぐらいの年齢の子どもたち(鈴木註:3歳児と4歳児)は、同じ絵本を難解も大人に読んで欲しがる。もういい加減で飽きているだろうと思っても、何度も同じ話を聞いて、一字一句を暗記し、保育士と一緒に声を出すようになる。そして毎回同じ場…
(例文) We used to work on mathematics together. He was incredibly quick, and would be half-way through solving a problem before I understood the question. (意味)わたしたちは二人で数学をいっしょに勉強したものだった。彼は信じられない程解…
柴田耕太郎著『決定版 翻訳力錬成テキストブック: 英文を一点の曇りなく読み解く』(日外アソシエーツ)読了した。 2017年6月(23日)から。4~5日に1回。1回当たり10~20分かけて、4年半かかった。この本を最初から最後まで全部やりきった人はそうそういな…
1.英文解釈(毎日):計30分 大学受験用参考書を用いている。すべて紙に訳文を書いて模範解答を見て添削。5~10回音読。最近は、復習した翌日に改めて訳を書いて添削するよう努めている(従って進度は遅くなるが構わない)。 (1)毎日10分間取り組むテキ…
昨年7月から『絶望を希望に変える経済学』(村井章子訳 日本経済新聞出版)の書き写し(原文と訳文)を始めておよそ15カ月。A4 7mm×30行 100枚のノートがそろそろ一杯になる(とは言え訳本のページ数は85/470なのでまだ5分の1ぐらいかな)ので、今まで映し…
柴田耕太郎著『翻訳力錬成テキストブック』(日外アソシエーツ)p543に次の解説があった。 (以下「」内が同書からの引用。他の本も同じ)「toがある場合とない場合の違いtoがある場合:間接的I helped her to wash the dishes.洗うのは彼女。自分はそのため…
ほぼ20年ぶりに英検1級の参考書で勉強しています。前回受験時(翻訳者として独立直後に合格しました)の英検1級は確か問題文(3)「次の英文を読んで・・・」)も日本語で、形式としては東大の二次試験みたいな感じだった(と思うがハッキリ覚えてはいない…
伊藤和夫著『英文解釈教室 改訂版 別冊』p21 に掲載されている「訳出の工夫 13」は I know a boy whose father is very rich. を例文にして5つの訳文とその背景となる考え方が説明してある。これは簡単な関係代名詞の英語を「どう訳すか」という解説で、大学…
安克昌著『心の傷を癒すということ: 大災害と心のケア』(新増補版:作品社)を読み終えました。昨年1月にNHK総合で放映されたドラマを見て感動し、すぐに書籍を購入。 以来翻訳ストレッチの教材として10日に1度、1回5分のペースで音読を続け、ほぼ1年8カ月…
柴田耕太郎さんによる『英文解釈教室』(伊藤和夫著、研究社)の解説「英文解釈教室ノート 18」に興味深い記述があったのでコピペしておきます(あとで書き加えるかも)。非常に勉強になりました。 (以下引用) 義務の should。「… すべき」と通例訳すが…
TOEICのテキストって、ビラとかチャットとかプレスリリースとか時刻表とか取扱説明書とかつまらないものが多い。だからこそ「読解力」(基本的な情報収集能力)がつくのかもしれない、と英検1級のテキストをつい「読み込んで(鑑賞して)」しまって思った次…
1.英文解釈(毎日):毎日30~40分 毎日2冊(1冊は20分、1冊を10分が基本)。全て紙に訳文を書いて模範解答を見て添削。5~10回音読。最近は添削、音読に加え、模範解答の和訳を書き写すようにしている。 『英文標準問題精講』(原仙作、中原道喜、旺文社…
『表現のための実践ロイヤル英文法―英作文のための暗記用例文300』が最後まで来て、メモしてある日付を数えたら26個あった。つまり25日でこの文集を2007年以来27周したことになる。メモっていない日もあるはずだから実際は30周ぐらいだろうか。 これは『表現…
(原文)In investigatigng how muscles repair themselves in this way, researchers have identified a pro-growth factor they call insulin-like growth factor 1 (IGF-1), and an anti-growth factor, myostatin, which respectively encourage and dis…
(原文)I know no statesman in the world who with greater right than I can say that he is the representative of his people. 伊藤和夫著『英文解釈教室』(研究社)の例文。私の手元の本だとp163。本書で紹介されている訳は(訳)自分が国民の代表で…
(以下引用)翻訳家と小説家の間には多少の違いがあるように思う。翻訳家には様々な文体を自由に使いこなし、訳す作品に応じて文体を選ぶことのできる人も多いが、小説家の場合はいろいろな文体を知っていても、それを道具として選ぶことができない。文体が…
柴田元幸著『翻訳教室』(新書館)を読んでいて実感するのは、柴田先生が教室にいる学生たちと対等の立場で意見の交換をしている様子がわかること。これはなかなかできるようでできないのではないか。 授業とか講義って「何でも知っている講師が何も知らない…
先ほど本棚にある「翻訳ストレッチ」用音読教材を数えたら28冊あった。元々は読みたいと思っていた本を順番に読んでいるといつまでたっても読めない(積ん読になってしまう)ので本棚に加えてきた結果だ(これ以外に寝床で読む本が3~5冊ぐらいある)。 毎…
本日の翻訳ストレッチからもうひとつ。和文英訳の教材から。 (以下引用)課題文 (1)我々は病気になってはじめて健康のありがたみを知る。(2)我々は言葉が使えるという点で動物とは違う。(引用ここまで。ただし(2)は鈴木が若干変更している)。(…
本日の翻訳ストレッチから。 (以下引用) The more you do for him, the less he will do for himself. 意味:やってやればやるほど、かえって懐手(ふところで)をきめこむ男だ。(引用ここまで)(佐々木高政著『新訂 英文解釈考』(金子書房)p71) どう…
(以下引用) 簡単に言ってしまえば、anyは「なんでもいい何か」、someは「なんだか知らない何か」です。(引用ここまで)(別宮貞徳『さらば学校英語 実践翻訳の技術』(ちくま文芸文庫)P272) で、例文は2つ。 ① Is there anything to eat? ② Is there …
Friendship is to people what sunshine is to flowers.(友情の人間に対する関係は日光の花に対する関係と同じである)(綿貫陽、マーク・ピーターセン共著『表現のための実践ロイヤル英文法』(旺文社)P273) と言う文章があり、これは「129 C what を含む…
時制について考える興味深い文章に出会った。 (以下引用)目が覚める。しばらくして目覚まし時計が鳴る。ラジオをつける。コーヒーを沸かす。コンピュータを起こす。顔を洗う。そして、わたしは昨日書いた詞を読み返した。と、ここまで書いて気がついた。初…
文法書を単独で読んでいても気がつかないことでも、英文解釈の参考書で説明されている文法事項を出発点に文法書を改めて紐解くと、それだけを読んでいただけでは退屈だった(?)説明が活き活きと見えて勉強になることがある。今回がその例。 (1)総称のth…
稀代の名著『例解 和文英訳教本』(プレイス)P256に次の課題文があった。 「その列車はいつも人でいっぱいだ」 これを英語に訳す手順を示してくれたのだが、まずはbe filled with~とbe full of~はいずれも目的語が物でなければおかしいので不可。次にbe c…
出会った言葉: 「制限用法の直訳は『~する方の(先行詞)』と考えるのが分かりやすいと思う。……すなわち、<制限用法>は対比を暗示するのである。一方、<非制限用法>にはそのような暗示はない。<非制限用法>は先行詞の名詞を補足説明しているにすぎな…
コロン(:)について、いくつかの著者の説明をまとめてみた。 (1)佐々木高政さん(a)叙述が読者に「してまたそれは?」と思わせ、その解明を求めて心の首を前に伸ばさせる類いのものであれば、続く(b)との仕切りにcolon(:)を使う。……したがって次の分のto …