金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

オンライン英会話はすでに生活の一部 ( 2024年8月29日) #オンライン英会話

オンライン英会話を始めてから1年9カ月。お気に入りの先生の中からスケジュールの空いている人を指名するのが基本。受講できる人が誰もいない場合には、先生の紹介ページ(ほとんどの講師は自己紹介ビデオを用意している)を頼りに未経験の先生を選ぶ方式。…

最初の1~2段落だけを訳させて大意をつかむ:生成AIを利用した読解力養成法の一例(2024年8月28日)

英語の勉強をしている人の多くはもうよくお気づきだと思いますが、特に筆者の主張を表明する英語の論説やエッセイは、最初の段落に主張のポイントや大枠が語られることが多い。したがって英語の勉強という観点から言うと、最初の1~2段落だけ生成AIに訳さ…

オンライン英会話のレッスンが、米大統領選のディベートに(?!)#オンライン英会話(2024年8月26日)

2週間ほど前から、ある講師とのレッスンが米国の大統領選挙の話になってしまう。彼はトランプ支持(というかフィリピンでは今のマルコス大統領に不満で、ドゥテルテ前大統領のような、多少乱暴でも力強い大統領を求める層が少なからずいるらしい)で僕がハリ…

ChatGPTの「見落とし」:生成AIは単純作業に弱い(2024年8月25日)

「鈴木さん、納品いただいた翻訳文書、ところどころに不自然な間隔があったので今後気をつけてください」 お客様からそういう指摘を受けたのが2カ月ほど前。すぐに訂正し、お詫びの言葉を伝えたが、その原因はすでに分かっていた。ちょうどその頃から音声入…

The Limits of AI: Why ChatGPT Struggles with Simple Tasks (August 25, 2024)

About two months ago, I received the following feedback from a client:"Suzuki-san, the translated document you submitted had some unnatural spacing here and there. Please be more careful in the future." I knew immediately what had caused t…

相手が日本語に切り替えた理由

3~4ヶ月に一回、日本に住む外国人から電話がかかってきて、その方が大使館に提出する書類を翻訳する仕事を請け負うことがある。何しろ会ったことのない外国人なので、直接お会いして成果物と現金を交換するという方針にしている。昨日もそうした仕事で、…

能動的リスニング(話すために聴く)の勧め#オンライン英会話

話すために相手の言うことを聞いていると、リスニング力が向上する―これは僕が思いついたことではなく、数週間前にSNSで目にした一言が気になっているうちに得た仮説だ。 オンライン英会話で自分が話すためには、先生の意見や質問を聴かなければならない。こ…

日経と朝日の読書欄(個人的な感想です)

個人の好みの問題だと思うけれども、毎週土曜日の読書欄、ビジネス関連本が並びつつ文化面も抑えている日本経済新聞の方が僕にはしっくりくる。朝日新聞は文化面に寄りすぎているという印象だ。日本経済新聞は社会の断層という感じがするが、朝日新聞は浮世…

『新英文読解法』を2年半で完走(2024年8月15日)

中原道喜著『新英文読解法』(金子書房)200番まですべてやり切りました。 記録を見ると2015年の3月に最初の30ページぐらいやっていったん挫折。 2022年の3月から翻訳ストレッチ教材に正式に加えて2~3日に1度10~15分かけて全訳→添削→5回音読を繰り返して…

Why AI-Generated Texts Are Safe But Often Fall Flat(August 14, 2024)

AI-generated texts are safe but often end up being dull and uninspired, as they try too hard to cater to every possible perspective, stripping away any sharpness, quirks, or bite. This is something I’ve observed through my experience using…

生成AIの文章は無難だがつまらない。

生成AIによる文章は、八方に気を配りすぎるあまり、角や癖、毒がそぎ落とされ、結果としてつまらないものに成り下がることが多い。これは、私がこれまで生成AIを翻訳に利用してきた経験から得た感想である。この傾向は、通常の作文にとどまらず、論文や会議…

ChatGPT: A Powerful Tool, But Human Review is Key (August 12, 2024)

When utilizing ChatGPT for translations or reviewing translated materials, I frequently encounter instances of "omissions" or "gaps" in the output. These discrepancies often manifest as errors in adverbs, adjectives, or verb tenses. Upon h…

ChatGPT: 強力なツールだが人間のチェックが必須(2024年8月11日)

チャットGPTを使って翻訳を行ったり、翻訳のチェックをしたりしていると、しばしば情報の「抜け(欠落)」を感じることがある。特に、副詞や形容詞、時制の誤りが目立つ。気づいた際にプロンプトで指摘すると、「申し訳ありません」と言ってすぐに修正してく…

「遠回りは心からおすすめの近道」『スローでディープな英文精読』より

「ある英文がよくわからない時、その英文とはちょっと違う英文をたくさん、そしてじっくり観察した上で元の英文に戻ってきてみると、すごくよくわかるようになっている。これは外国語を勉強していてとてもよく起こることである」今井・平沢著『スローでディ…

『ティール組織』14刷、実売11万部を突破。ありがとうございました。

先日、英治出版さんより『ティール組織』14刷の見本を頂戴しました。この6月までに紙版とオンラインを合わせた実売部数が11万部を超えました。まずは出版以来6年半にわたって本書をご支持くださった読者の皆様に、心より御礼申し上げます。また、版元の英治…

AI翻訳の経験から分かってきたこと/Insights Gained from AI Translation (as of August 2, 2024)

ChatGPTを使って翻訳する場合(あるいは翻訳のチェックをする場合)、いったん出力させたものを修正していくには、修正していく側(例えば私)が、1箇所だけを修正して前の訳文との優劣を生成AIに判断・出力させたものを、今度は私自身が判断しながら進める…

世の中には 「誤解をしたくてたまらない」というきわめて独特な決意を持って生きている人々が意外にも多い 金哲(キムチョル):8月2日に出会った言葉

(1) 2019年8月2日「間違いだらけの人生だから、自分史が盛り上がるんです。だって、正しさしかない自分史なんてただの自慢話じゃないですか・・・人生とは後悔なんですよ。やり直しができない人生で、どんな後悔があるのか。それが自分史のキモなんです」…

ゲラ読みに強力な援軍となるChatGPT

ゲラ読みにおいて、ChatGPT4oがかなり役立っているという印象である。 ある表現での翻訳に迷ったときに、原文のPDFとゲラのPDF(僕は、ゲラの修正は紙に赤ペンで入れて進めるのですが、それとは別に目のPDFも出版社からもらっています)両方読ませて、たとえ…