2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧
機械翻訳(「AIを使った翻訳)を映画にたとえると、英日(外国語→母語)翻訳での僕は監督兼主役。機械は助監督またはアシスタント。日英(母語→外国語)翻訳での僕は監督。機械は役者。 英日では自分が主体的に作品をつくっていく。日英では役者に演技をさせ…
(以下引用)「同氏は生成AIの中核技術である大規模言語モデルの進化などを受け「よりインタラクティブ(相互的)な翻訳が可能になるだろう」と予測する。AIは文章を訳すだけの存在ではなく、利用者の意図などをくんで精緻な翻訳を実現する「アシスタントの…
ChatGPTを用いた対話型翻訳サービスが登場して、非対話型の翻訳サービスがいきなり(数)周回遅れとなった。 これが、ChatGPTに偶然出会い、最初は遊びで、いつの間にか仕事のアシスタントして毎日使うようになってほぼ1年がたった私の実感だ ポイントは、翻…
一昨日、お世話になっているQ社の10周年記念パーティーでのこと(実は日付を1カ月間違えて先月の同じ日にパーティー会場に行ってしまった先である)。翻訳チーム設立当初から(つまり、7年前から)加わっていただいてるYさん(金融翻訳者として20年のベテラ…
ChatGPT(生成AI)を使って行う日英翻訳の成果物の質(「英作文力」と言ってもいい)は、翻訳者のオフハンド(辞書や参考書なしでの)英文読解力に(感覚的には、「加速度的に」)比例する。これは、ChatGPTをある程度使った人なら誰でも実感することだと思…
原文の日本語が理解できればネイティブ並みの英語が書ける(!?)/Unmatched Translation Excellence through ChatGPT(!?)(March 22, 2024)
はっきり言おう。今や僕は自分が理解できる日本文(特に経済・金融分野および一般企業のIR関連文書)であれば、ChatGPTを用いるだけで、原文の意図を正しく反映した、並みのネイティブスピーカー以上に自然で読みやすくい英文を、業界随一のS社よりも安く、…
4月14日のウェビナー(ウェブによるセミナー)。僕の担当部分の話す内容がほぼ固まりました。基本的な前提は以下の通りです。 ① 「AI(機械)が翻訳した出力」と「AIの出力した翻訳を利用して人間が完成させた成果物」を区別する。② 外国語→母語の翻訳と母語…
「AI・機械翻訳」という言葉を見たり、聞いたり、読んだりするとき、それが (1)「AI・機械が出力した翻訳」という意味なのか、 (2)「『AI・機械が出力した翻訳』」を利用した翻訳という意味なのかがはっきりしないで使われている印象を受ける。 4月の…
新しい血圧測定器が来たんですけどね、妻が言うんですよ。「お父さん、そんなに朝晩血圧測んなくてもいいんじゃない?」「いやいや、朝と晩にちゃんと記録してその日の活動を調整するのはとても大事なんだよ」「ほんとかしら~」「ホントホント。だってさ、…
最初のプロンプト:The US economy is only one recession away from deflation.をnaturally translatable Englishに書き換えよ。(注:この英語の出所は小倉弘著『英語難構文のトリセツ』(かんき出版)p285) (1)ChatGPT4The US economy is very close …
昨年11月に翻訳ツールとしてのChatGPTについての感想を書いた。あれから4カ月がたち、この間ChatGPT側に何らかの進化があったのかを尋ねるとともに、そもそも昨年11月時点で私が考えた翻訳ツールとしてのChatGPTがどの程度正鵠を射ていたのかを尋ねることに…
11月13日付「ChatGPTの翻訳力②:あなたは英日翻訳、日英翻訳をどの程度こなせるのか?(2023年11月15日現在)」について、次のようなフォローアップ質問を行った。 鈴木:あなたが11月15日に示してくれた「最終的な日本語訳に最も近いと考える英語」のことを…
対英語の文脈で言うと、我々にとってのChat-GPT-4(生成AI)は、非ネイティブ部分を補う、つまり英語をネイティブ並みに理解し(英和の場合)、ネイティブ並みの英語を書く(和英の場合)ための最強ツールなのだ。僕はもはやこのことを疑っていない。 たとえ…
機械翻訳は絶対無理!と思っていた私が、「経済用語」としてChatGPTについての記事を書いたのが今からちょうど1年前。 ビジネスに役立つ経済金融英語 第19回:いまさら聞けない(!?)ChatGPT入門 | Q-Leap この言葉について調べながら「お、意外と面白そ…
秋元康さんの作詞は文字通り「詞を(ゼロから)つくる」のではなく、多くの作家に書かせた詞をた~くさん読んでその中から自らの感性に合った言葉を「選ぶ」のだ、と以前テレビで紹介されていた。 これが本当だとすると、たとえば英日翻訳では、AI翻訳は秋元…
英文解釈の勉強*をしている時でも、あるいは「写経」をしている時でも自分では決して書けない訳語(訳文)に逢うと「どうして自分はこう書けなかったんだろう?」と自分の国語力の不足を嘆いたものだが、数年ほど前から「自分はどうしてこの訳文のように英…
Traditionally, the global standard for translation has been converting foreign languages into one's native language. I understand this approach is predominantly due to the richer vocabulary available in one's native language for expressing…
毎朝10分、写経をしている。僕は村井章子さんを最も尊敬しているので彼女の訳書を2冊、その原著とともに毎日交互に書き写しています。なるべく大きめの大学ノートを見開きで使い、1行目に原文、2行目にに日本語を書き写すという・・・という単純な方式だ。…
フィリピン人の先生方の大半は、日本人がリッチで安全な国で暮らしていると思っているので、最近はその「誤解」を解くためにいろいろ説明していると、大いに驚かれることが多い(オンライン英会話の教材ではよく貧困問題が取り上げられるのだ)。 その例とし…
翻訳は元来、外国語を自国語に訳すことがグローバルスタンダードであった。その理由は、表現力の面で自国語の語彙が圧倒的に豊富であるため、と僕は理解しているのだが(もっとも、日英は例外とされてきた。日本語の語彙や文法構造が英米語とあまりに異なる…
様々な英語参考書を利用している立場から見ると、出版社や書店の皆さんは、新しい本をつくる暇があったら、これまで出たもののの中で良質なものを探す/編集し直す/勉強の仕方を提示するなど付加価値を高める努力をした方が生産性がはるかに高いと思う。小…
僕が大手書店員なら、山崎竜成著『知られざる英語の「素顔」-- 入試問題が教えてくれた言語事実 47』(プレイス)と今井亮一・平沢慎也著『スローでディープな英文精読』(研究社)に、「受験勉強に飽き足らない『大人』の皆様へ」というポップをつけて山川…