金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「過学習」は「汎化性能」を低下させる

出会った言葉:「汎化性能を上げるためになるべく過学習しないようにパラメーターを調節している」(あるハッカソン(プログラム関連コンテスト)に参加した学生のインタビューから) *「ハッカソン」って、一定のデータ(たとえば3万件)のデータを与えら…

「AIの時代」だからこそ、「アナログ」が生きる。

(以下引用)ビジネスが「問題の発見」と「問題の解決」という組み合わせで成り立っているのであれば、今後のビジネスではボトルネックとなる「問題」をいかに発見して提起するのかが鍵となります。(山口周著『ニュータイプ時代―新時代を生き抜く24の思考・…

書き写す時の一工夫(翻訳ストレッチの一方法)(2019年10月)

新井紀子さんの著書(『AIに負けない子どもを育てる』東洋経済新報社)からヒントを得て、最近「翻訳ストレッチ」に取り入れた方法(というより意識の変化)。 自分の気に入った一流の原書と一流の訳本を選ぶ。 1.原文を書き写す。2.訳文を書き写す。 こ…

ソースクライアントに翻訳者を直接引き合わせる(2019年11月)

僕は今、一部業務でミニミニ翻訳会社みたいなことをやっている(というかやらざるを得なくなった)。案件は某上場企業のホームページ英訳である。せっかくなので、恐らく他社がやっていないことをしてみることにした。 1.翻訳者を発注者の元に連れて行き、…

マスコミの記者の皆さんに対する違和感(2019年10月10日)

現在、翻訳ストレッチの日本語音読用教材として①『メディアが動かすアメリカ』(渡辺将人著、ちくま新書)、②『政治部不信』(南彰著、朝日新書)、③『長期政権のあと』(佐藤優、山口二郎著、祥伝社新書)を読んでいる。①は次回勉強会のテキスト。②は勉強会…

長続きする自己啓発「翻訳ストレッチ」ー毎朝、仕事前に、手広く、コツコツとー(『翻訳事典2018-2019』から)

(以下は、『翻訳事典2018-2019』(アルク)に寄稿した原稿です。執筆からすでに2年ほどが経ち、使っている教材など細かい点はすこしずつ変わってきていますが、基本的な考え方は同じです。翻訳者の皆様の何かの参考になれば幸いです)。 毎朝、仕事前に、…

「走れメロス」は「国語」か「芸術」か(2019年10月)

……中学以降、特に高校国語で勉強したのは、詩や古典も含めた文芸作品ばかりで、ほとんど芸術鑑賞だったという記憶をお持ちの方が多いのではないでしょうか。数学の文章題や理科の実験の手順書の正確な読み方を、国語の授業で教わった人など、ほとんどいない…

日本企業の英語版ホームページ(2019年10月2日 )

意外と注目されていないと思われる翻訳の重要テーマは日本語→英語(外国語)だろう。 ①特に「書かれている日本語の言語的な意味はこうだ」(和文英訳)よりもむしろ(←ほとんどの「英訳」がこれ。この需要は今後も多いだろう)、 ②「諸外国に対するメッセー…

Lost in Translation? The Translation Challenge for Japanese Companies' English Websites (October 2, 2019)

An often overlooked aspect of translation from Japanese to English (or other foreign languages) is the intent behind the content. There are two primary approaches to consider: 1. Literal Translation: This involves translating the exact, li…