金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

自分で書いて訳して自己採点する。(翻訳ストレッチの教材から)

(原文)Victorian society judged women much more than men according to their attractiveness to the opposite sex and the attention they paid to their personal appearance.
(訳文)ヴィクトリア朝時代の社会では、男性よりも女性のほうがはるかに、異性に対していかに魅力的であるかとか、自分の外見にいかに気を遣っているかで判断される傾向が強かった。
(小倉弘著『難構文のトリセツ』(かんき出版)p127より)

難しい単語はなく、構文も容易に理解できても、すぐには自然な日本語になりにくい事例。

本書は(恐らく)大学受験生向けで、しかもクイズ形式(本書の原文では、paid とtheirの間が(  )になっていて、to を入れる形式になっており、pay attention toという熟語の形がくずれている英文を理解するのが目的となっている。だから受験生は( )内のtoを正解し、説明を読んだらすぐ次に進んでしまうだろう。

しかし本書を、単文を自分で訳して正解の日本語訳を見て自己採点する勉強方法で読むと、価値が2倍にも3倍にもなると思う。大学受験生がその自己採点ができるかどうかという問題は残るものの、せめて「その勉強方法」をどこかに提示すればよいのにと思います。

なお、翻訳者が本書をそのように使えば、翻訳の基礎の復習という意味で実に価値の高い本だと思う。

*お断り:僕はかんき出版の回し者ではありません。

 

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