「お父さん、洗面所すっごいキレイになってるんだけど、どうやったの?」
風呂の脱衣場の所にある洗面所と大鏡(歯を磨いたり顔をあらったりする場所)を「浴槽の掃除用のナイロン製雑巾」で洗ってほしいと言われていた。「2日に1度ぐらい、洗剤は使わなくていいからね」とも。
とはいえ、日課にするとやはり毎日洗わないと気になるし、洗っているうちに、バスタブ用洗剤が使えるのではないか、と思い少し浸して使うとなかなかきれいになるなあとつづけていたのである。ついでに排水溝の入り口もこれでゴシゴシ磨いていた。
「・・・いやまあ、2日目ぐらいからバスタブ用洗剤を少しタオルに浸してだな・・・」
「あ、それすごくいいかも。ピッカピカよ。一流ホテルみたい」
「そりゃどうも」
(い、嫌な予感がする・・・)
「お父さん、お掃除の才能あると思うわ」
(もはや間違いない・・・)
「明日から、お父さんやってくんない?」
(キター!!!)
「前向きに考えさせていただきます」
・・・というわけで、朝のトイレ掃除、風呂場の掃除、夕食後の皿洗いに加えて、これで私の家事がまた一つ増えた瞬間であった。
・・・ちなみに、「朝の目玉焼き担当」(「お父さんの目玉焼き、本当においしいわよね~、何が違うのかしら?」がこの2日の決め文句)も僕に振られつつある。