金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2014-01-01から1年間の記事一覧

続ける力

小田和正が毎年やっている「クリスマスの約束」を細切れに見ている。 小田さん自身が7通の手紙を有名ミュージシャンに書いて出演依頼をし、全員に断られて結局一人でコンサートをした第1回から振り返って昨日は2009年の「22分50秒」まで来たところ。あの番組…

それぞれの人生を背負う

昨日は午前中仕事の後、隣駅にあるSというショッピングセンターに行き、そこのユニクロで色々買う。私のものを買ってくれると言うのですが、私は自分の着る物に関心がないので、妻が「次、これ」「はい、これ」というのを言われるがままに着るわけで、専らモ…

「平均で400字詰め原稿用紙1枚あたり1200円ですが・・・」(2014年11月)

先日翻訳ディレクトリーを見てアクセスしてきた翻訳会社があって、緊急案件と言われたが断った。ただせっかくの機会なので登録しようと思ったわけです。 登録フォームに「『弊社規定に従う』と『希望レート』のどちらかを選ぶようになっていたので、「スミマ…

健さんのお人柄(2014年11月)

昨日は1日中仕事。ランチタイムにNHKの高倉健特集を見る。以前「プロフェッショナル」でも見たことがあってその時は「健さんは本来寡黙で映画の主人公のような人なんだが、意外と人なつっこい側面もあるんだな」と思っていた。「プロフェッショナル」では…

演じていた「健さん」(2014年11月26日)

昨日は1日中仕事。ランチタイムにNHKの高倉健特集を見る。以前「プロフェッショナル」でも見たことがあってその時は「健さんは本来寡黙で映画の主人公のような人なんだが、意外と人なつっこい側面もあるんだな」と思っていた。「プロフェッショナル」では…

「健全な関係とは」(経営者の矜持)(2014年11月)

朝あれ(「学者の執念」下のリンク先参照)を書いたあとにどこかの上場企業の社長のコメントを思い出した(確かM商事の社長だとYさんがブログに書いていたと思うがうろ覚え)。要約すると以下の通り。 役員会に一人とてつもなく嫌な奴がいて、いちいち私の言…

翻訳ストレッチの時間が長期化(2014年11月)

11月18日(火) おはようございます。 起床:5時50 分今朝の起き抜けの体重:75.8kg、体脂肪率24%。脂肪量18.2kg昨日比:-0.4kg、-1%、-0.9kg ピーク:体重は78.6kg(8/24/14)脂肪量は19.9kg(3/22/14)昨日の間食:チョコクッキー3個、塩せんべい3枚(…

「やることは同じ」(金子靖先生の翻訳教室の納会)(2014年11月)

昨日は夕方まで仕事をして水道橋へ。金子靖先生の翻訳教室の納会でした。昨晩の私にとって何よりうれしかったのは、偶然私の隣に金子先生が「多分私がこれまで接してきた中でベスト」と絶賛されるIさんにお座りいただいたことです。 いったいどれくらいの時…

「学者の執念」(『石の虚塔 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち』を読んで)(2014年11月)

『石の虚塔 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち』上原善広(新潮社)を読み終える。 迫力のある本だった。教科書書き換えにまで発展した藤村捏造事件は毎日新聞の『発掘捏造』で読んで知っていたが、本書は戦後の考古学の発展と歪みを「その後」も含む取材…

「得した気分」(印税の不労所得感)(2014年11月)

・・・帰宅するとプレジデント社から封筒が。先月出た『Thinkers 50 ストラテジー』の初版分の印税支払いの案内だった。 「得した気分」というのが肌感覚だ。本の印税はいつもそうです。 なぜ「得した気分」「不労所得」に感じるのかと言えば、これで食って…

経験を積むほど型にはまりやすくなる

(以下引用) - 柴田先生のように、本当に翻訳書をたくさん出している方は、当然翻訳はうまくなると思いますし、英語力もつくと思います。柴田:そう思いたいけどね(笑)。まあ少なくとも翻訳が最初の頃より早くはなりますよね。「こういうときにはこうす…

「金子靖先生の翻訳教室(の感想というか概要、というか)」(2014年10月)

昨日から翻訳教室の復習を少しずつ始める。半年受けて、課題を全部提出したのが唯一の達成感だった情けない生徒だが、一応特徴(概要)と感想をまとめておきます。 (1)テキストが(私には)極端に難しいテキストはほとんどが小説で、書評と演説が1回ずつ…

ポストエディットのオファー(2014年10月)

先日某翻訳会社からメールが来た。 「今度機械翻訳のポストエディットをやることになった。ついてはこの業務に関心のある人はその意思を示して欲しい」 そこで次のような返信メールを書いた。「サンプルを見せてほしい。現段階での御社の英日の機械翻訳の水…

間が悪い(いつも断ってしまう先)(2014年10月16日)

昨日夜に翻訳会社(上海事務所)P社のDさんから電話。「スズキさーん。お忙しいですかぁ?」 彼女はいつも日本語である。少なくとも彼女のヒアリング力は完璧で俺の英語の方ができると見栄をはるほどの勇気もないので日本語で応対している。ここは3日ほど前…

『DUO 3.0』の教材作り(2014年10月13日)

昨日『DUO 3.0』の教材作りを終了した。『DUO 3.0』は英語教材として昔から評価もし注目もしていて、自分の勉強に使えないかと思っていた。次男が高校に入った時に(卓球で入ったのである程度覚悟はしていたが)学校の授業通りにのんびりやっていたら大学受…

「将来のリーダーを育てる」という教育方針(2014年10月)

教育方針に「将来のリーダーを育てる」と書いてある学校が多いけれども、あれこそ画一教育、偏った教育の象徴だ、なぜならば子どもたちの大多数はリーダーにならないからだ、という論調の文章をどこかで読んだ。 これはリーダーになるか、ならないかという切…

出版社に電話をして赤っ恥をかいた話(2014年10月)

「え~もしもし、翻訳者の鈴木です。今産休のSさんの代わりのUさんお願いします」「はい、Uです」「こんにちは。あの~、7月に増刷になった分の印税はいつお支払いいただけるのでしょうか?」「は?」(ちょっとこちらムッとして)「ですから、7月に増刷にな…

営業日誌46冊目 (2014年10月)

今日から営業日誌46冊目。2002年9月1日に、「今日からサラリーマンでなくなったので、せめて何時に起きたか、何をしたかの記録だけ残しておこう」と思って始めた。紆余曲折あったが今はノートの見開きの真ん中に横線を引いて4分割し(半ページ分)、1日分を…

「顧客教育」(ネイティブチェック済み英訳原稿のチェックを依頼されたケース)(2014年9月)

以下は本日午前に某上場会社宛に納品した際の私からお客様宛メールの一部(文章は追加していないが一部削除した)である。 業務内容は、英文のプルーフリーディング。A社は某翻訳会社に同社のCSRに関する日本語文書のネイティブ・チェック付きの英訳を依頼…

「反社会的勢力に対する基本方針」をそのまま英訳できるか(2014年9月)

以下、あくまでも一例です(実例ではありません)。 「反社会的勢力に対する基本方針」が原文だった場合 BASIC POLICY REGARDING ANTI-SOCIAL ELEMENTSは正しい英文か? (1)英作文なら正しい(かも)(2)CSRの文章なら? 1.Basicとは例外を認めるこ…

「嘘つきは泥棒の始まり」(2014年9月)

「お母さん、この『〇〇まんじゅう』1個食べてもいいでしょうか?」 「ダメ!!!カツ丼食べちゃう人にそんな資格ない!!!」「はい!」 実は一昨日出かけた先でネギ塩ラーメン(普通盛り)を完食したんだけど、その日の晩に、「今日の夕食何食べたの?」と…

「組織名の英訳」②(日本企業の英語ホームページの特徴)(2014年9月)

僕は6~7年前から対ソースクライアントでは英訳を受けるとネイティブ担当者に一次訳を任せ、私は①英和翻訳者としていわゆる品質管理、と②必ずしも成果物を評価できないお客様に対し「なぜこういう英文になったのか?」「なぜこの表現を削ったのか?」の説明…

「組織名の英訳」①(条件交渉)

先週某社から電話があって「実は今度組織改正をして新たな組織を作る。その組織名の英訳をお願いしたい」と依頼を受けていた。文字数が少ないことはわかっていたので「ミニマムチャージをいただきますよ」「当然でしょう」という会話はあった。 一昨日原稿が…

「ちゃんと休め」

昨日は夕方から尊敬する翻訳者のAさんと食事。現在進めているある企画について相談したのだが、その話がおわって雑談している最中に6月の目眩の話になる。「大丈夫か?」「ええ、まあ」と事の顛末を説明する。 「・・・鈴木君、休んだ方がいいぞ。週に1回と…

30年のキャリア(?)

「お父さん、お母さんは「いつ出て行った?」「小一時間ぐらい前かなぁ」「じゃあ僕、ちょっと出かけるから、お父さん出かけないでね」「わかったよ」「ちゃんと言っといてよ」「模擬試験から帰ってきてマンガ買いに行ったよ、と言えばいいのか?」「それじ…

「日の名残り」(翻訳ストレッチの教材から)

昨日昼は、元の勤め先の上司Uさんと会食(要するにごちそうしてもらったわけです)。この方に前回お会いしたのは2年前。その間に発行された2冊の本を持っていく。20年前に私が課長だった時に取締役で今は引退されている。体育会系が圧倒的多数だった某社の…

翻訳以前の問題(金子靖翻訳教室での私へのコメントより)

金子先生の教室、昨日の課題では私の訳文には次の3つの問題があった。 (1) 時制をつい読み過ごす。(2) 他動詞で書いてあるものを原文の最も重要な場面転換であることを意識せずに自動詞的に訳す。(これは辞書を引いた上でこう訳した)(3) 原文の全…

外野に弱い

昨日、ある健康食品をアマゾンで注文した。「定期申込み」というのもあってそれを頼むと安くなるのだが続かないかも知れないので一応定価で。「これ効くんだよ~」「だれから聞いたの?」「翻訳者仲間のAさん」「お父さんは、そうやってさ、周りの人とかテ…

文体の決め

今週から始めた新たな書籍(約9万5000ワード、550時間予定。脱稿予定1月末)は、最初の打ち合わせの時に編集者の方から「文体を『です・ます調』にする可能性はありませんか?」と言われていた。「『です・ます調』の文章を書いたことはありますが、翻訳書で…

訳書は名刺代わり?

昨日と一昨日は本の校正三昧。今日もあと3~4時間はやって午後3時から編集者の方と打ち合わせ(何とに西葛西まで来ていただけます)。これでほぼ1冊が終わる。前回の半分のワード数だったが300時間ぐらいかかった。10月刊行予定。内容は戦略本なので読者層…