金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

頼られると思うからこそ頑張れる(2016年10月)

某P社から昨日きたスケジュール確認メール「Aレポートに関しては、11月12日土曜日中に英語原稿が仕上がる予定です。予定では30ページほど担当して頂くことになると思います。一日A4で3ページ程度の感覚で、最終的には11月23日までに完了を目指しております。…

「瓢箪から駒、みたいな」(和英案件)(2016年10月16日)

自業自得と言いますか何と言いますか、金曜日に原稿も見ないで受けてしまった仕事のおかげで朝から晩まで仕事でした。その割に翻訳時間が長くないのは、睡眠時間を7時間にしているのと散歩を必ずいれているため。 実は金曜日には同じソースクライアントから…

逆茂木型の文 ー翻訳ストレッチの教材から(2016年10月)

(以下引用:ただし、適当に間引いています)5.2 文の構造 ― 逆茂木型の文最初に次の例文をご覧いただきたい。「・・・直流電気抵抗の消失をはじめとする特異な性質を示す超伝導状態は、いろいろな運動量をもって勝手な運動をしている伝導電子が、ある臨界温…

「柴田元幸先生の素晴らしさに打ちのめされる」(2016年10月)

柴田先生のセミナーに参加するのは3回目だが、過去2回は朗読会と対談で、「翻訳」そのものを扱った、お勉強に近いセミナーは初めてだった。最高でした。ノートは別に書いて公開するつもりなので、大ざっぱな印象をいくつか。 1. 金子靖先生は、ほぼ柴田先…

柴田元幸先生の講演会メモ(2016年10月)

(ご注意)僕が自分のために書いたメモです。僕が聞いたことのまとめですので、解釈に誤りがあった場合等の文章責任は僕にあります。 [翻訳全般に関すること] 翻訳は趣味。仕事と思ってやったことはない。幸い給料をもらえる身分だったので、いやなこと(大…

マッチ率で割引を要請してくる飜訳会社にどう対応するか

(以下は「マッチ率で割引を要請された場合、どう対処すればよいか?」というNさんからご質問に対する回答である)。 僕のTM(翻訳メモリ)の使い方はかなり少数派らしい、ということをまずお断りします。僕は自分の過去訳のパターンを見るためだけに使って…

『ブレイクアウト・ネーションズ:「これから来る国」はどこか? 』に対する単行本出版3年後の書評

3年前に単行本(原書はその1年以上前)、昨年文庫化した『ブレイクアウト・ネーションズ』に、その調査手法と執筆姿勢に焦点を当てた好意的な書評がアマゾンに載った。 書き手の方の了解を得ていないが、すでに定価の10分の1以下になってしまった書籍の書評…

パッチワーク翻訳の罪(2016年10月)

L社は担当者のP氏がヘッドハンティングでD社に移り、後任のS氏になってから、部分訳の割合が増えた。マンスリーレポートなので前月と同じ表現の箇所が3~4割。場合によっては8割の箇所もある。P氏の時にはそういう変更とは関係なく、「全部訳してください」…