金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「明晰な文章を書くには、いかに切り捨てるかが重要なのである。いかに盛り込むかではない」2018~2020年に出会った言葉

(1)2020年2月28日日本の検察にはそんなに人材がいないのか。(「池上彰の新聞ななめ読み 検事長の定年延長 その答弁、怒るべきです」2020年2月28日付朝日新聞)*引用文は、検事長の定年延長の理由として森法務大臣が「重大かつ復座宇、困難な事件の捜査…

翻訳業界の「やりがい搾取」

(1)日本経済新聞の特集「『やりがい搾取』を許さない」2023年2月20日(月)~24日(金)まで、日本経済新聞の最終面で、「『やりがい搾取』を許さない」という5回の特集が組まれた。概要は以下の通り。 ①文化芸術「やりがい搾取」続く 性被害告発、対策進…

「何のために、誰のために、どうして」の再認識:2018年と2019年の今日(2月26日)に出会った言葉

(1)2019年2月26日食べ物を粗末にすればバチが当たる。家や学校でそう教えられてきた若者が、初めて店で働く。体験するのは食品の「大量死(廃棄)」だ。日々棚の売れ残りを集めゴミとして捨てたり、ノルマの季節商品を店主と店員が押しつけ合ったり。心の…

「わすれても大丈夫、僕が覚えておくよ」:2018~2020年の今日(2月25日)に出会った言葉

(1)2020年2月25日「わすれても大丈夫、僕が覚えておくよ」(「天声人語」本日付朝日新聞)引用文は、日本福祉大学(愛知県御浜町)の学生が子ども向けに作った「にっぷく にこにこカルタ」という認知症への理解を深めるためのカルタからとのこと。僕は身…

スピーキングテストの価格

英語スピーキングテストのモニタリング(謝礼が出ます)に参加し、最後の回を受けてアンケートを提出した。この1カ月で受けた試験は、 ①自分が受けているオンライン英会話教室のテスト(毎月1度追加費用なしで受験可。これまで3回受験) ー モニタリング対象…

「インターネットの普及によって最も盛大に失われたのは「なにもしない」時間だ」2016~2021年2月21日に出会った言葉

(1)2021年の今日インターネットの普及によって最も盛大に失われたのは「なにもしない」時間だということだよ。(小田嶋隆著、武田砂鉄撰『災間の唄』(株式会社サイゾー) (2)2020年の今日“No One is above the Law.”(ペロシ下院議長、他)トランプ大…

「日本語先行」になったとき、他(オンライン英会話5カ月目の感想)

(1)講師と英語で話していて、先に日本語が思いつく、言い換えれば頭が突然「日本語先行」になってしむことがある。するとそれまでスラスラと英語で考えていたはずの「しゃべり」が突如しどろもどろになる。 冷静に振り返ると、日本にしかないような物や、…

「(メッセージ発見法については)ノウハウがないことを知るのが、ノウハウなのである」。2018年と2019年の2月17日に出会った言葉

(1)2019年の今日メッセージ発見について言いうるのは、以上である。「ずいぶん簡単だな」と不満を持たれた読者が多いだろう。もしメッセージが8割の重要性をもつものなら、なぜ「メッセージの発見法」に本書の8割をさかないのか? これに対しては、「マニ…

アマゾンの書評

アマゾン等の書評では、少なくとも次が明らかになっていることが必要だと思う。 ①評者は自分でその本を買ったのか、著者または関係者から寄贈されたのか。あるいは寄贈され、かつ購入したか。 ②評者は著者の個人的な知り合い(いわゆるお友だち)か。 ③評者…

冷蔵庫は家の写し絵

「冷蔵庫って家の縮図だと思う」 今朝の朝食中に妻が言った。 「え、それって誰かが言ってたの?」 「あたしの持論・・・て言うか、家事をまじめにやっている人だったらだれでもわかっていると思う。 「冷蔵庫の中がきちんと整理されているお宅は、家の中が…

原著がテレビで紹介される(2013年2月)

今朝は嬉しいことがあった。 「モーニング・サテライト」というビジネス番組で今月出版される訳書の解説が延々10分間にわたって放送されたのである。 もちろん紹介されたのは原書の方であって訳書ではないし、本の紹介が解説の目的ではない。一口に「新興諸…

「たいせつなのは、待つことだ」(2018~2020年の今日に出会った言葉)

(1)2020年の今日たいせつなのは、待つことだ。自分がつくったものを、読者を信じて、できるだけ長い間待つこと。……(中略)……それは安穏とした時間ではない。豊かな時間というものでもない。心のなかでは、一円でも多くの売上を、と焦っている。でも、待…

「reskilling」は「学び直し」ではない

ここに来て「リスキリング」ということばがにわかに注目されているようです。 実は昨年3月にこの言葉について記事を書きました。どうも、今の日本語としての「リスキリング」の使われ方は、記事の最後に懸念したように、本来の意味から遠ざかっているようで…