金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

DeepLはゴール、ChatGPTはスタート地点/DeepL: The Goal, ChatGPT: The Starting Point (2024年1月31日)

Facebookの去年の今日にこういう書き込みをしていた。 「DeepLは、今のレベルでは翻訳には使えないが、翻訳チェックには役立つという印象」 たった1年前だが、当時は、いわゆる機械翻訳(ここでは英日翻訳を前提にしている)が翻訳に使える日ははるか彼方だ…

AI翻訳ツールの使い方/How to Use AI Translation Tools(2024年1月30日)

勉強会のお仲間(大学教員が3名いらっしゃいます)や翻訳仲間と話していて、皆さんに共通している「誤解」として痛感したこと。 DeepLをはじめとする「機械翻訳ツール」を、原文を入力したら翻訳が出力される、一往復限りの機械翻訳ツールとしてとらえている…

ChatGPTを使った15分の英語トレーニング(2024年1月27日)

ChatGPTを使った15分トレーニング 自らの恥をさらしますが、以下は僕がほぼ2日に1回やっているトレーニングのプロンプトと回答の例。なお〇〇〇としている部分には固有名詞が入ります。Walk in her shoesはチャリティーキャンペーン (トレーニング1:自由…

フリーダム・インク――「自由な組織」成功と失敗の本質(本日発売!)

『フリーダム・インク――「自由な組織」成功と失敗の本質』本日発売です。 経営者の仕事は、企業理念(自社は何のために存在するのか=パーパス)を明らかにし、それを社員に浸透させていく努力を重ねながら、徹底的に「自由な文化」を作り上げ、それを推進す…

時代は「ティール」&「フリーダム」へ!

本日の日本経済新聞に注目すべき記事を見つけた。 「権力格差」を壊せるか アサヒビールや宝島社の問う力 編集委員 中村直文 日本社会はこれまで強固な組織が自慢だったが、日本も今は社員一人ひとりの個を重視する時代に入ったという趣旨の記事です。 (以…

平山さんと僕(映画「Perfect Days」を観て)/"Simple Joys: Reflections from 'Perfect Days'"

昨日妻と観に行きました。平山(役所広司さん)の生活に自分を重ね合わせて、ああ翻訳者をやっていてよかったなあ、とじわりと感じられる映画でした。 目覚ましを着けなくても朝自然に起きてルーティーンを行い、仕事に行く。いつも同じくらいの時間帯にお昼…

「言語の本質問う好機 AI翻訳時代の外国語学習考える5冊」という山田教授のご意見に共感する。

本日の日本経済新聞に、 言語の本質問う好機 AI翻訳時代の外国語学習考える5冊立教大学教授 山田優(今を読み解く)という大変興味深い記事が掲載されました。その中で、「西山聖久『理工系のAI英作文術』(化学同人・22年)は、そのタイトル通り、理工系の…

「書き写す」から<かき込む>へ:日能研の広告:1月9日に出会った言葉

(1)2021年1月9日 翻訳をする外国人は、逐語的に直訳をしようなんて考えは、はじめからこれっぽっちもないんです。文章を丸ごと全体受け取る。そしてそれを、自分の知っている日本語を総動員して表現する。その結果、こういうものができあがった。だから全…

複数の生成AIツールを利用することで「誤る」確率を低下させる

個々の生成AIは間違えることがある。しかしChatHubを使って同時に6つ(個別にはさらに2つの計8つ)の見解(を読んでいくと、個々の誤りを受け取り側が補正できるので、まあ外れはないという印象である。もちろん採用する際には裏を取ります。