金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

『翻訳力錬成テキストブック』

翻訳ストレッチ内訳(2023年3月末時点)

翻訳ストレッチを始めて15年ぐらいになるでしょうか。試行錯誤を重ねながら内容も少しずつ変わってきていますが、この半年ほどは、ほぼ以下の内容で固まっています。 (1)毎日:比較的短い英文解釈:次の4冊から2冊ずつ(15分×2) 佐々木高政著『英文解釈…

翻訳ストレッチの内容変更

英文解釈のテキストについては、これまではあまり深く考えずに「場当たり的に」、自分に役立ちそうだなと思ったものを購入しては使っていましたが、今月からオンライン英会話を始めたのを機に翻訳ストレッチの内容を少し整理し、組み換えることにしました。 …

"as" のいろいろ:辞書よりも文法書よりも役に立つ受験参考書(翻訳ストレッチの教材から)( 2022年9月11日)

文法書は、さまざまな切り口の文法項目(五文型とか関係代名詞とか、品詞とか・・・)によって章立てされているので、一つの語の役割が一冊の中にばらばらに記述される。 一方、辞書は一つの語の意味や役割がすべて同じ語の元に記述されているが、何しろ(そ…

理由を補足的に説明する等位接続詞forが文頭にくる(数少ない)例(翻訳ストレッチの教材から)

以前、等位接続詞のforは文頭に来ないという説明を紹介した。 tbest.hatenablog.com つまり上記の中で、 「④because~は文頭にも置けるが、for は連結する二つの節の間以外には置けない(鈴木注:これはforが等位接続詞だから)」という説明(杉山忠一著『英…

譲歩を表すletの命令形(翻訳ストレッチの教材から)

「ひとりは孤独ではない」というタイトルの文章から。 A man thinking or working is always alone, let him be where he will.(原文に即した訳)どこにいようと、人間はものを考えるのも作業するのもいつもひとり。(モデル訳文)どこにいようと、考えるの…

不定冠詞「a」は「いくつかあるうちの1つ」(翻訳ストレッチの教材から)

『改訂三版 英文法解説』(金子書房)では「不定のある1人/1つ」(p112)、『英文法詳解』(学研)では「ばく然と不特定のものと考えられた普通名詞/集合名詞の前(に使われる)」(p43)、『改訂版 英文法総覧』(開拓社)では「数詞oneの弱まった意味で…

rather の整理(『翻訳力錬成テキストブック』課題1-4から)

課題1-4の[研究]「ratherの意味」は頭の整理に非常に役に立つ。(以下、ほぼほぼ*引用) 総論(1)好ましくない形容詞/副詞(bad, stupidly, uglyなど)と共に使われる(この逆がfarily) 各論(2)比較級やlike、alikeの前は「いくぶん」「やや」の意味…

have to とmustを人称別にどう捉えるか(翻訳ストレッチの教材から)

have to とmustを人称別にどう捉えるかという問題。 『翻訳力錬成テキストブック』(柴田耕太郎著、日外アソシエーツ)のp397では、have to を客観的事情、mustを主観的感情と大まかな説明をした後、P400「研究」で「大まかには本文の通りだが、人称により…