金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

オンライン英会話教室での、ある優秀講師との会話

この3か月で初めて同じ先生を指名し、二日連続で授業を受けた。

冒頭に彼にはこう伝えた。
「この3か月で私はなるべく多くの先生の授業を取るようにし、授業ごとに先生を採点し、『よい』と思った先生には『いいね!』をつけて、レギュラー先生のストックをつくったところ5~6人の先生候補ができた。今はその先生方を中心に授業を受けつつ1週間に1度ぐらい新しい先生候補を探している。

はっきり言っておきたいが、あなたは僕が二日連続で受講した初めての教師だ。つまり私は昨日ベストの教師に出会った。それはあなただ。ついてはなるべく多くの機会にあなたの授業を取りたいと思っているのでよろしく」

彼が喜んでくれたことは言うまでもない。その上でこう付け加えた。

「そこで一つお願いがある。僕とのレッスン中に、僕の英語に不自然な表現が見出せた時には、仮にその表現をあなたが理解できたとしても、その都度指摘、矯正してもらえないだろうか。そういうトレーニングをしていかないと、僕の英語は通じるかも知れないが、改善しないような気がするので」

彼の答えは以下の通りであった。

「私はこの学校の(パートタイムの)教師なので鈴木さんにこの学校を辞めてほしくはない。その上で正直に言おう。あなたの英語力をここからアップさせる最善かつ唯一の方法は、ネイティブスピーカーのいる学校に移ることだ。ここの教師はフィリピン人だけだ。もちろん彼らは英語がネイティブに近いぐらいできる。私もできるし自信もある、実際英語を教えてもいる。しかし私は、どんなに英語が話せてもネイティブではない。あなたに必要なのはネイティブ・スピーカーと話す経験と彼らからの微妙な修正の提案だ」

「僕は、フィリピン人講師だけの学校の限界は知った上で受講している。値段の安さも無視できない要素だ。何しろ20年近く英語を話してこなかったので、今の僕には英語のできる誰かと英語が話せれば満足なのだ。それが第一段階だ。だからこの学校には大いに満足している」

「でもテキストは鈴木さんにはきわめてイージーだろう?」

「イージーだ。はっきり言ってここに書かれているレッスンの文法も英語表現もほとんど知っている。でも、先ほど言ったように、今段階での僕の目的は教材から学ぶことではなく、教材を使ってあなたのような先生方と話すことなのだ。ここであと1~2年学んだら、おそらく次はネイティブ講師のいる学校に移るとは思うが」

すると彼はこう答えた。

「鈴木さん、今のあなたの問題意識とモチベーション、そして現在のレベルであれば、移るのは早ければ早いほどいい、と私は思う」。

この一言で、僕はこの先生に出会えてよかったと思った。彼は来週から職場(フルタイムの高校の英語教師)に戻るので、アルバイトは平日の午後6時以降になるとのこと。何とか時間繰りをつけて取り続けたいと思う。

マジでいい奴に出会った。