金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

ビジネスに役立つ経済金融英語 第17回:ShrinkflationとSkimpflation

本連載の第4回でインフレーションを取り上げたのは2021年9月( ビジネスに役立つ経済金融英語 第4回:インフレ、デフレ、ディスインフレ | Q-Leap )。この月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.3%。同年1月には1.3%だったから8カ月で大幅上昇したこと…

「私の履歴書」は社内報ではない。

(以下引用)その経緯について私がとやかく言うことはない。いろいろ解説する人がいるのは知っている。成否は歴史が決める。(引用ここまで)(古賀信行 私の履歴書(24)サブプライム 野村ホールディングス名誉顧問) 僕は同社の元社員(1998年に退職)であ…

【第10/11回】チャーリーの金融英語 「二つの『デカップリング』(前後編)」

インターネットの発達によって、古い情報が更新されないままに残っていたり、新しい意味と古い意味が入り混じって使われてきたりしたためにやや混乱している人も多いのではないか。「デカップリング?あれ、なんだったっけ?」。そう思って検索してみる。ニ…

「批判」はグッと我慢してまず受け入れたい。

書籍へのコメントに対する著者の反応に2種類ある。①「こいつは何もわかってない!」と切り捨てる人と、②「ありがとうございます」と謙虚に構える人だ。誰でも褒められたい。(著者・訳者である)僕だって持ち上げられたい。 そして、自分の成果物を批判され…

従来型の産業翻訳者の未来は風前の灯

客観的に言って、従来型の産業(実務)翻訳者の未来は危ういと思う。 皮肉なことに、ルールが厳しければ厳しいほど、扱う専門用語が多ければ多いほど、また多岐にわたればわたるほど、AIに取って代わられる可能性が高い。 職人て昔っから技術革新とのいたち…

プロフェッショナル仕事の流儀「縁の下の幸福論 〜校正者・大西寿男〜」を見て

僕は翻訳者なので、このお仕事の価値や大切さを自分なりにわかっているつもりですが、しかしだからこそ、「1文字あたり報酬が(よくて)0・5円」「1日調べた結果の報酬が4000円(ということもある)」というナレーションは、校正という仕事に興味関心を持…

自分の欠点を認めることはつらいが必要(2013年1月)

あるヘッジファンドのレポート。 「なんて分かりにくい英語なんだ!」=「なんてヒドい英語なんだ!」とズーッと思ってきたが、最近、問題は英語の方ではなく私の英語力の方にあるのではないかと気づき始めた。 くやしいがこれを認めないと進歩しない。 (後…

柴田クンと土屋クン(なんちゃって):両巨頭の違い(2018年1月)

柴田元幸先生は翻訳を手書きで行い、奥さんがワープロに清書しているのは有名な話。 さて。 ここから先は8日の飲み会で直接お聞きした話なので書いていいと思うのだが。ただ酔っ払っていたので不正確かもしれず、ご参考的メモということで(文章責任は私にあ…

『冠詞のトリセツ』の勉強の仕方についてのご提案

小倉弘著『冠詞のトリセツ』かんき出版 (2020)、昨年の8月15日から毎日5分ずつ取り組んで12月22日に一通り終わった。現在2巡目だが、冠詞に関して私がこれまでに学習したあらゆる参考書や解説本の中でダントツのベスト本である本書を今後も2回、3回、4回とボ…

同業者の方から2度目のご相談(オンライン英会話)

今日、同業者の方からオンライン英会話についてのご相談を受けた。この3カ月で2度目である。 ご相談といっても、どの学校か?というお尋ねで、僕はその学校名となぜその学校を選んだかを答えた上で、「なるべく早く無料体験をいくつか受けて自分に合ったと思…

オンライン英会話教室での、ある優秀講師との会話

この3か月で初めて同じ先生を指名し、二日連続で授業を受けた。 冒頭に彼にはこう伝えた。「この3か月で私はなるべく多くの先生の授業を取るようにし、授業ごとに先生を採点し、『よい』と思った先生には『いいね!』をつけて、レギュラー先生のストックを…

パソコンが超遅くなったのでプロに調べてもらったら・・・

昨年後半にパソコンが致命的に遅くなりました。 パソコンの立ち上げだけで2分ぐらいかかる。その後ワードやエクセルなどアプリを立ち上げたり保存したりするのにも1~2分は当たり前、そのうち、ワードで一文字打ち込んでそれが反映されるのにも「反応なし」…

元日の車内で(2022年1月)

元日に母(88歳)と長男、次男とともに初詣へ。地下鉄に乗るとそこそこ込んでいた 母の席でも見つけようと電車の中を探し始めたところ、目の前に座っていた外国人の青年がスッと立ち上がり席を譲ってくれた。家族なのか友人同士なのか、5~6人の白人のグル…

ワクチン狂騒曲(小田嶋隆文章教室に提出した課題作文)

昨年お亡くなりになった小田嶋隆さんが(恐らく)最後になさった文章教室(オンライン)に参加していた。その教室は6回の講義を受けた上で(確か)自由題、量も自由の作文の提出が求められていた。課題を提出した数カ月後に小田嶋先生がお亡くなりになられた…

3年前~5年前の今日に「出会った言葉」

(1)2019年の今日「井の中の蛙大海を知らず、されど空の深さを知る」。……面白いのは、これが日本バージョンであるということだ。中国発のオリジナル版が日本に来て、「されど空の深さを知る」というオチが新たに付加されたという。(『室内生活 スローで過…

「人はチャレンジして失敗して恥ずかしくても、死ぬことはありません」(2から5年前に出会った言葉)

(1)2020年の今日労働における諸問題を「個々人の意欲」みたいなもので解決する方途を主張している人間は……「本人にやる気があれば、紙の鍵盤で練習していても一流のピアニストになることができる」みたいなお話でしょ?それって格差の全面肯定だよ。(小…

訳者、著者、そして(たぶん)編集者にできるはずの、ささやかなこと

本日の読売新聞書評欄の件を僕に教えてくれたのはツイッターで私の書き込みをご覧になってくれていた方で、本書の関係者でこの書評の事を知っている人は今朝の午前6時過ぎ段階では誰もいなかった。 @tatsuyaakiko おはようございます。本日付読売新聞朝刊文…

オンライン英会話をほぼ2カ月(体験レッスンも含めて)経験して(感想等)

(感想)1.始めてよかった。手頃な値段で毎日英語を話すのは実に気持ちがよい。特に僕の場合英日(英語から日本語)翻訳ばかりを20年続けてきたからかもしれないが、1日に1度、人間相手に「英語で」アウトプットする、意思疎通するという活動はかなりの快…

ビジネスに役立つ経済金融英語 第16回:「ターミナルレート」と「ピボット」

12月(13~14日)の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、ここ数週間で急速にバズワード化している言葉をご紹介します。原稿執筆時(11月19日)には75bp利上げが優勢かと思われましたが、現時点(11月30日)では50bpが有力の模様です。基本用語の復習にお役…

Webホームページ翻訳上の悩ましい問題(どの会社にもあり得ることです)

現在、某サービス会社(A社)のホームページ/パンフレット/取扱説明書/利用規約等の英訳(原文は日本語)をほぼ全面的に請け負っている(最初にコンタクトいただいてから2年半になる)。(ちなみに英訳案件の時は僕はプロダクト・マネジャー(ネイティブ…

TOEFLは面白い

TOEFL(リーディング)はとても良い。36年前はただただ高得点を狙うための対象だったので気づかなかったが、今改めて問題文を読むと、米国で高等教育を受けるための基礎(語彙や背景知識)を身につけているかどうかを慎重に図っている試験だということがよく…

「……魔法はないんです。地道な作業です」 映画監督 是枝裕和さん(2年前~5年前の今日に出会った言葉)

(1)2年前の今日1日の睡眠時間が6時間以下の人は、普通、働きもので野望家で社交上手で、決断力があり、政治的には保守的な型が多いそうだ。反対に一日9時間以上の睡眠が必要な人は批判的、懐疑的で、自信に欠けるが、創造的な仕事師は、この型の中から現…

私の和英翻訳(日本語→英語)が英和翻訳に比べて高い理由。(2012年11月)

問い:なぜ私の和英翻訳は(英和翻訳に比べて)値段が高い(ほぼ2倍)のか? 答え:①二人がかりで訳しているから(ネイティブがまず訳し、次に私が随時お客様とコミュニケーションを取って日本語と英語のズレを修正する)。②英語のわからないお客様が、英語…

翻訳ストレッチの内容変更

英文解釈のテキストについては、これまではあまり深く考えずに「場当たり的に」、自分に役立ちそうだなと思ったものを購入しては使っていましたが、今月からオンライン英会話を始めたのを機に翻訳ストレッチの内容を少し整理し、組み換えることにしました。 …

ラブストーリー

以下は、昨晩、あるドラマを2回(3回後れで)見た後の会話である。 「しっかしさ、紬(川口春奈)は想(目黒蓮)と会うことを弟には言ったのに、なんで湊斗(鈴鹿央士)には言わなかったわけ?」 「そうよね~」 「やましいところがないんだったら、過去のこ…

オンライン英会話無料体験レッスン体験記③ ビアノのレッスンに似ている

オンライン英会話の無料体験レッスンをこれまで5回(A校で2回、B校で3回)経験して実感するのは、ピアノのレッスンに似ているということだ。 レッスンだけでは上達しない。日頃の練習の成果を出し、先生から軌道修正の提案を受け、それに基づいて再び練習す…

オンライン英会話無料体験レッスン体験記②「自分の方ができるかも?」と思った瞬間

僕は英語の分かる相手に対して英語を話す機会を増やしたいと思ってオンライン英会話のレッスン取ろうとしている。だから、相手がネイティブでなくてもよいと思っていたのだけれど、今日のレッスンの最中に一瞬、「もしかしたらこの先生よりも僕の方が英語が…

オンライン英会話無料体験レッスン体験記(受けながらの感想です)

この2週間で、A校(無料体験2回)、B校(無料体験10日。その後初月の授業料は1000円)の体験レッスンを受けての感想を書いておく。随時更新していく。 現状:オンライン英会話の無料体験、2校目B校の2日目が終わり、本日(2022年11月2日)3回目のレッスンと…

『ベンチャーキャピタル全史』をご紹介いただいたメディア

出版からそろそろ3カ月。本書に関しては日本経済新聞、読売新聞をはじめ、さまざまなメディアで取り上げられました。感謝と (1)日本経済新聞 書評(2022年12月3日)*有料記事です。 www.nikkei.com (2)読売新聞の書評(2022年12月11日)*公開されて…

『ベンチャーキャピタル全史』ができるまで

私は、ブログでは、「後になって振り返る」のではなく、「この先どうなるかわからないけれどもその時にどう思っていたか」のビビッド感を大切にしています。 『ベンチャーキャピタル全史』についても、リーディング(出版社が翻訳権を取りに行くかどうかを判…