金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

オンライン英会話のスピーキングテストで過去最高 #オンライン英会話

今日の昼休みはオンライン英会話レッスンの予約を忘れていたために、今日はレッスンを受けずこれまで少しさぼりがちだったスピーキングテストを2カ月ぶり受けることにした。これまでの最高記録を若干更新した(点数は内部点なのでここに書いても意味がない)。

ただまあ、比較のできるレベル水準の判定を見ると・・・

「CEFR-J B2.2以上 CEFR B2以上 英検 準1級」

ということらしく、要するに僕のスピーキング能力は中の上または上の下といったところらしいです。

実はこのテスト毎月1回追加料金なしで受けられるのですが、試験時間が40分くらいかかるんでつい面倒になってさぼりがち。一昨年10月に入会してから今日で5回目です。これまで4回ともレベルは全く変わらずだったのですが、今回初めて点数が少し突き抜けたので、これまでの効果が少しあったのかなと思っています。次はCEFRでC1を狙いたい(が、「CEFR B2以上」までしか判定がないのだろうか?)。

これからもう少しまじめに受けようと思います。

生成AI時代の外国メディアの読み方・売り方/How to Read and Sell International Media in the Age of Generative AI- July 26, 2024

(英語が得意でない読者のみなさんへ)断言しよう。仮にあなたが英語を全然読めなくても、生成AIを使えばニューヨークタイムズを定期購読して記事を毎日読める。常識で翻訳の不備は補える。無償版は量に制限があるので必要があれば有償版に変えれば良い。問題はどの記事を選ぶかだが、NYTの場合は写真があるので概ねどんな感じの記事がわかるだろう(新聞社はタイトルだけの日本語訳を提供したっていい)。得られる情報が全く違うと思うぜ。

(外国新聞社のマーケティング担当の皆さんへ)僕が外国新聞(例えばニューヨークタイムズ紙)の海外マーケティングを担当していたら、生成AI会社とタイアップして、例えば有償サービスの月額料金を月10ドルにした定期購読キャンペーンをやる。その契約したお客様に限り見出しも日本語で提供すればよい(英語のできない読者にそもそも記事を選ばせる必要があるからだ)。

 (To readers who are not proficient in English) Let me make a bold statement. Even if you can't read English at all, with the help of generative AI, you can subscribe to the New York Times and read articles every day. You can compensate for any translation inaccuracies using your common sense. Since the free version has a limit on the quantity, you can switch to the paid version if necessary. The main issue is which articles to choose, but in the case of the NYT, the photos generally give you an idea of what the article is about (it might be helpful if the newspaper provided Japanese translations of the articles). The information you gain will be much richer than ever before.

(To the marketing teams of international newspapers) If I were in charge of overseas marketing for an international newspaper, such as the New York Times, targeting non-English speaking countries, I would collaborate with generative AI companies and run a subscription campaign, for example, setting the monthly fee for the paid service at $10. Only for those subscribed customers, I would also provide headlines in Japanese (since readers who cannot read English need to be able to choose the articles in the first place).

 

 

セリフが胸に刺さるコメディー:映画「お母さんが一緒」(評価☆☆☆☆)

しっかり者でおそらく母親にそっくりな長女、男と生活にだらしない次女、親と姉二人に大事に育てられたらしい年の離れた三女が、母親と温泉旅行に行った1日を描いた映画(三女と結婚を約束した恋人が後で合流)。

ストーリーは、母親の誕生祝い(それが旅行の目的)をモチーフに三姉妹間で繰り広げられる壮絶な口げんか(と時々のたたき合い)が中心。かなり互いに(おそらく意図的に)傷つけ合うセリフが飛び交うシーンを見ていると、親子間とか兄弟姉妹間では遠慮が働かなくなるので「家族」の織り成す雰囲気や気分は、一定の遠慮や礼儀が効く他人同士よりも振幅がかなり大きくなるのだな、と感じた。この映画を見た人の多くが、姉妹間のバトルを見聞きしながら、「これ自分にも当てはまる」と心に刺さった人も多いのではないかな(どのシーンや台詞が刺さるかは別として)。僕もコメディタッチのストーリーを笑って観ながら、我が身を顧みてすこし心が痛くなりました。傑作だと思います。見たのは昨日午前10時20分の回。新宿ピカデリーで。満席で観客のくすくす笑いも多く「なぜこんなに上映回数が少ない(1日2回ではなかったか)のだろう?」と思った。評価は☆☆☆☆。

4~5年ほど前、週刊新潮のインタビューで俳優の三浦友和さんが「僕たち(夫婦)は喧嘩したことない」と言っていて、読んだ時はうらやましいと感じたが、しかし、それって夫婦間の喜怒哀楽のうちの一つを共有していないってことで、不自然ではないか、とこの映画を観た後で改めて思いました。

 

 

www.okaasan-movie.com

4~5年前に、週刊新潮のインタビューで三浦友和が「僕たち(夫婦)は喧嘩したことない」と言っていて、読んだ時はうらやましいと感じたが、しかし、それって夫婦間の喜怒哀楽のうちの一つを共有していないってことで、不自然ではないかと思う。やっぱり。

ちょっと行き過ぎ?:未成年のお酒とたばこをめぐる騒動について

19歳の少女のお酒と喫煙が問題視されオリンピック辞退に発展。国会議員が救済のための委員会をつくるといった事態になっております。

単なる出来心でお酒とタバコ?あり得るでしょう。もちろん本人にはしっかりお灸を据えるべきですし何らかのけじめ(処分)は必要だと思いますが、ちょっと最近のそのやり方は行き過ぎなと思っていた昨日、浪人時代からの腐れ縁の友人が東京に出てきたので、奥さんも交えて飲みました。

「そういえば共通一次試験直前に勉強合宿に行って遊び惚けた挙句、最終日の夜はおじさんおばさん方に囲まれて宴会になっちゃったんだよな~」などと笑いあったのですが、実はこの時のことをブログに書いていたことを思い出した(「懐かしい電話」)。高校の修学旅行の宴会事件については昨日アップしました(M校長先生の思い出)。

19歳が酒を飲むのは確かに悪い。見つかったら叱られるのは当たり前。何等かの処分も当然。

でもさ「君たち受験生か~。ご苦労さん、まあいっぱいやってくれ。(民宿の)おかみさん、彼らの席にビール一本。ウチにつけておいて!」「あれ、この子たち受験生だよね。大丈夫!!」と少し心配顔の民宿のおかみさんに向かって、声をかけてくれたおじさんが「大丈夫大丈夫。彼らは今日だけ25歳!!」「は~い」な~んて時代もあったのよ。 

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生きている間には終わらない営み(ある本の写経を続けて半年で思ったこと)(2024年7月20日)

僕は今ケインズの自伝(『ジョン・メイナード・ケインズ 1883-1946(上) 経済学者、思想家、ステーツマン』ロバート・スキデルスキー (著), 村井章子 (翻訳)  )の原著と翻訳本を写経している。一回十分、 2日に一度のペースで今年初めから続けてきて現在10ページ。上下巻で千ペーシュを超えるボリュームを考えると、このペースではおそらく僕が生きてる間には終わらないだろう、と今日初めて思いました(僕は今64歳です)。

終わらせることが目的ではなく、日々の営みが大事だと思っていますそれは構わないのですが、そういう関心を生まれて初めて乗ったことに1種の感懐を覚えたので僕の記憶のためにここに記しておきます。

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「斬れる英語-『新宿野戦病院』の英語のやりとりはプロの技」

「新宿野戦病院」の小池栄子さんと塚地さんの英語がめちゃくちゃだという声があるようです。しかし、僕は違った感想を抱きました。確かに発音も表現も文法も悪いかもしれませんが、彼らのコミュニケーションは速射砲のようにキレッキレ(感たっぷり)です。そして、手術を見事に成功させました。

たぶんもう絶版だと思うが、故松本道弘さんの著書『斬れる英語』(だったと思う)に、米軍基地の近くで屋台を開いていたおじいさんの英語に衝撃を受けたシーンが描かれている。何を売っていたかは忘れたが、完全なブロークンイングリッシュで発音もめちゃくちゃなのに、英米人と丁々発止のやり取りをして自分の商品を売り切るその姿に「これこそ斬れる英語だ」と感動し、自分もあれを目指そうと思ったそうだ(うろ覚えだけど)。

一方、新宿の吹き溜まりのような病院に運び込まれてきた生きるか死ぬかの状態にある患者を目の前にして、彼を助けようと(発音めちゃくちゃ、語法めちゃくちゃ、文法もめちゃくちゃながら)必死にやり取りしながら人の命を助けようと手術をやりきるその迫力。あのシーンを見ながら松本さんの本を思い出し、あれこそ「斬れる英語」でなくて何だろう?と感銘を受けた。お二人は役者としても本当のプロだ。

自分もああいうコミュニケーションができるようになりたいと思いました。

 「注意すべきなのはね、『本題からずれた正しいことを言わないこと』だよ」
鷲田清一「折々のことば」2024年4月24日)

会議で大きなテーマについて喧々諤々議論している最中に、「すみません、この資料のここの数字が"1"違います」と得意げに発言する人がいるじゃないですか。小池さんや塚地さんの英語に文句を言っている人たちってそれとおなじじゃないかな。言っている内容は正しいのかもしれない。でも本筋を外している。おそらく「自分は英語ができる」と誤解している「オタク」的な視点と自意識(過剰)から逃れられないのだろう。

今後の展開が実に楽しみです。

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