今日は年初のレッスンでした。担当は、数ヵ月後にALTとして日本にやってくるトップフィリピン人講師。
「タツヤ、年の初めに当たって次の質問に答えてほしい。
"The first step is always the hardest."
この諺についてどう思う?実は先日小学生の生徒からこの質問を受けてね、僕の意見を言う前にまず君の意見を聞かせてくれないか」
僕は次のように答えた。
「言いたいことはわかるけれども、僕は必ずしも同意しないな。続けることも始めることと同じくらい難しいと思う。実は僕には信念があってね」
「なんだい?」と彼は興味を示した。
「なんだい?」と彼は興味を示した。
"My goal is to be able to continue for 365 days what anyone can easily do for just one day."(誰でも一日だけなら簡単に出来る事を、365日続けられるようになること)
「わかりやすいのがこのレッスンだよ。このクラスって、定額料金を払えば毎日授業を受けられるだろ。僕の目標はね、このレッスンを一日も休まないこと。現実的にはこの2年間で週一休みぐらいのペースで続いているので、『まあいいかな』と思ってるんだけどね」
「なるほど」と彼は頷いた上で僕に次のような悩みを打ち明けた。
「なるほど」と彼は頷いた上で僕に次のような悩みを打ち明けた。
「実はこの2カ月ほど、日本に行く準備のために毎日30分ずつ『あ』の段と『か』の段を覚えようとしているのに、2カ月近く経っても覚えられない。どうしたらいいんだ?」
「君は日本語が好きかね」
「もちろん大好きだ。だからこそ日本に行きたいと思ってるんだ」
「君は日本語が好きかね」
「もちろん大好きだ。だからこそ日本に行きたいと思ってるんだ」
心底好きだったら勉強の仕方と関係なく身につくと思うんだが、今さら「それは日本と日本語のことを君は本当に好きだという訳ではないんだ」という精神論を振りかざしても意味がないと思った僕は次のように言った。
「なるほど、だとしたらそれはやり方の問題だな」
「どういうこと?」
「いいか、君のやり方は、アルファベットをただひたすら順番に覚えようとしているのと同じだよ。そんなことよりも、まず『君は素敵だ』とか、『あなたぐらい魅力的な人を僕は見たことがない』とか、(日本語の)表現を音で覚えるんだ。それを文字に起こして、それぞれが五十音表のどこにあるかを確認しながら、表現を広げていったほうが絶対に効果があると思うぜ」
「どういうこと?」
「いいか、君のやり方は、アルファベットをただひたすら順番に覚えようとしているのと同じだよ。そんなことよりも、まず『君は素敵だ』とか、『あなたぐらい魅力的な人を僕は見たことがない』とか、(日本語の)表現を音で覚えるんだ。それを文字に起こして、それぞれが五十音表のどこにあるかを確認しながら、表現を広げていったほうが絶対に効果があると思うぜ」
と言ったら、「なるほど」とこちらがびっくりするぐらい納得していた。
「君も英語の教師をやってるんだったら、これくらい分かるだろう」
彼は笑顔を浮かべながら、「立場が変わると難しいものですね」と頷いていました。