金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「基礎英語」を続けた理由

「お父さん、あたし完走したよ。『基礎英語1』を全部」。 実はラジオ放送は3月24日(金)に終わっているのだが、スマホ版は1週間後の今日(3月31日)が最終日なのだ。 「そりゃすごいね。去年の4月から1年間か~」 「違うの。5月から。『カムカムエヴリバデ…

翻訳ストレッチ内訳(2023年3月末時点)

翻訳ストレッチを始めて15年ぐらいになるでしょうか。試行錯誤を重ねながら内容も少しずつ変わってきていますが、この半年ほどは、ほぼ以下の内容で固まっています。 (1)毎日:比較的短い英文解釈:次の4冊から2冊ずつ(15分×2) 佐々木高政著『英文解釈…

「人を踏みつける側はいつも鈍感である」:2018~2020年の今日(3月29日)に出会った言葉

(1)2020年3月29日 ·「書くからこそ、一段と深く考えることができる」。書家・石川九楊さん(NIKKEI The STYLE 本日付日本経済新聞)本日の言葉:本日の特集記事は、文章を写すというよりも「書」に重点がおかれていましたが、数カ月前に書き写すことの重…

「ビジネスに役立つ経済金融英語 第19回:いまさら聞けない(!?)ChatGPT入門」(2023年3月29日)

まだ、よくご存知ないシャイな皆さんのために。 「ビジネスに役立つ経済金融英語 第19回:いまさら聞けない(!?)ChatGPT入門」 記事では触れなかったのですが(というより執筆中には気づかなかった)、この手の表現って日本のメディアは米国よりも数カ月…

「正しい行程を正しい手順で行っているはずなのに結果がでない。そこからいかに回復するかを精密に解析できるのもプロの条件」:2018~2020年の今日(3月28日)に出会った言葉

(1)2020年3月28日 日本の社会は、人間の「力強さ」や「傷つかない心」を当然のこととしてきた。……しかし阪神・淡路大震災によって、人工的な都市がいかに脆いものであるかということと同時に、人間とはいかに傷つきやすいものであるかということを私たち…

「ビジネス法令、AIで英訳加速」(2023年3月27日付日本経済新聞)の記事を読んで

本日(2023年3月27日)の日本経済新聞に次のような記事が載った。 (以下引用)法務省は2023年度から人工知能(AI)による法令の自動英訳を始める。ビジネス関連の法律や政省令を中心に従来の4倍となる年間320本の翻訳をめざす。海外企業が日本で投資や事業…

「実は、やさしいと思われている『働き』中心の単語こそ重要でむずかしい」2018~2020年の今日(3月26日)に出会った言葉

(1)2020年3月26日 実は、やさしいと思われている「働き」中心の単語こそ重要でむずかしいのであり、意味を中心とする単語をそれらが一定の約束に従って縫い合わせるところに文章の不動の意味が生まれるのである。(伊藤和夫著『英文解釈教室』「第3章that…

「破れた武蔵丸になぜ触れないのか」是枝裕和さん:2018~2020年に出会った言葉

(1)2020年3月25日 当時の首相だった小泉純一郎さんが「痛みに耐えて、よく頑張った。感動した!」と叫んでトロフィーを渡した。それはそれでいいけれど、破れた武蔵丸になぜ触れないのか。(是枝裕和著『希林さんといっしょに。』スイッチ・パブリッシン…

「できると思うから挑戦するのではなく、やりたいと思うから挑戦する」(イチローさん):2018~2020年の今日(3月24日)に出会った言葉

(1)2020年3月24日 ·日本の女性は一度は断るのがエチケットと考えて、微笑を浮かべて小首をかしげたのである。それはあくまでもたてまえでありエチケットである以上、相手を傷つけまいとして曖昧な微笑になるのは、これまた日本人としてみれば至極当然なこ…

「大切なのは覚悟です」:2018年と2020年の今日(3月21日)に出会った言葉

(1)2020年3月21日大切なのは覚悟です。……上とぶつかったとき、やめる覚悟までできているのが本当の編集者ではないでしょうか。そうでなかったら単なる編集部員です。(「時空を超えて言論を育む 藤原書店社主 藤原良雄さん(71歳)」本日付朝日新聞Bee)*…

押しつけがましくなったら、『おもてなし』ではなくなる:2018~2019年の今日(3月20日)に出会った言葉

(1)2019年3月20日バラカン:僕が最近、ちょっと嫌いになったのが「おもてなし」。言葉そのものじゃなくて、使い方が気になる。……「さりげない気遣いや心配り」が「おもてなし」なのだから、押しつけがましくなったら、もう「おもてなし」じゃないでしょう…

「転職だらけ、つぎはぎだらけの人生・・・無理はしたが、無駄ではなかった」 (壇蜜):2018~2021年の今日(3月19日)に出会った言葉

(1)2021年3月19日無理やり自我を貫き通すために、知識・論理で武装するのではなく、言葉と言葉のコミュニケーションそのものを軽視することによって、自分や自分の回りが考えていることが正しいと言い聞かせるようになった。(小田嶋隆著、武田砂鉄撰『災…

「知識における最大の敵は無知ではなく、知っていると錯覚することだ」:3月17日に出会った言葉

(1)2020年3月17日スキよりもイヤのほうが強い感情である。自分にとって嫌なことほど、自分の価値観のスイートスポットについての理解が深まる。……「ああ、こういうのが心の底からイヤ……」という思いをするほど、人間の本質がわかる。自分がわかる。(楠木…

「こんな時でも、明るさまでは失わずにいたい」:2018~2020年3月13日に出会った言葉

(1)2020年3月13日こんな時でも、明るさまでは失わずにいたい。(「サッカー人として モラルの線引き」三浦知良本日付日本経済新聞) (2)2019年3月12日何年も会わないのに、ずっと心のなかの指標となってくださるひとがいる。私にとっては、中学の頃、…

1本の記事の「ポストエディット」(機械翻訳の結果を用いた翻訳)を経験して思ったこと(2023年3月10日)

今回必要があって(また興味もあったので、自ら申し出て)複数の機械翻訳のお試し版を使いながら1本の記事(雑誌4ページ分程度)を訳しみた。その結果、今後もしこういう作業、つまり「ポストエディット」が仕事の中心になっていくと、おそらく自分の英語力…

機械翻訳が容易な文章、難しい文章

翻訳者と校閲者が随時入れ替わるプロジェクトに参加して6年目になる。 翻訳者と校閲者の間で「どうして著者はこの表現を使ったのか?」「これは市場のどの動きを説明しているのか?」「なぜこのロジックになるのか?」というやり取りが毎月行われる。その上…

「通訳は諦めから始まる」:2018~2019年3月9日に出会った言葉

(1)2019年3月9日……通訳は「何も変えない、何も足さない、何も引かない」ものだと教える方もいるようですが、私は常に「通訳は諦めから始まる」と教えています。ただ、完璧にできないとわかっていても解けない問いに挑戦し続けるのが、プロではないでしょ…

機械翻訳(英和翻訳)のレベル(2023年3月8日時点での肌感覚)(2023年3月8日)

語彙力は英検1級クラスで、英検準1級レベルの構文把握力があり、 やや稚拙ながらそこそこ読める(=日本人の読者には理解できる程度の)日本語を書けるものの、 訳抜けも散見され、 そして、何といっても 書かれている原文の意味(含む文脈)をまったく分か…

「串刺し検索」はもはや死語?(2014年3月8日)

昨日の飲み会で、英和は研究社と三省堂とアルク(英辞郎)で有料サービス受けていると話し、内容を説明したら、「鈴木さん、それって串刺し検索をオンラインでやっているのと同じだと思う」と言われた。 確かに専門辞書は紙なのですが、「もうそれ(有料オン…

「人は、勇気を出して声を上げなければならない時がある」:2018~2020年の今日(3月8日)に出会った言葉

(1)2020年3月8日人は、勇気を出して声を上げなければならない時がある。(「女子更衣室がトイレの中とは」主婦 小林淑子 本日付朝日新聞「声欄」より)*引用文は、本日の朝日新聞声欄、女性差別がテーマに対するご意見の一節だが、投稿者である小林さん…

イノベーションの訳語は「路線転換」「新基軸」の方がピッタリする:2018~2020年の今日(3月6日)に出会った言葉

(1)2020年3月6日イノベーションの本質は「非連続性」にある。非連続性とは何か。それは「パフォーマンスの次元そのものが変化すること」。……平たく言えば「何が良いかが変わる」、これが非連続性であり、イノベーションの本質ということになる。(楠木健…

一つの文書を複数の機械翻訳ソフトに英和翻訳させてみた(あくまでも個人的な感想です)

ちょっと関心があって同じ文書(新聞記事)を実験的に四つの機械翻訳に訳させている(英語の記事の日本語への翻訳:パラグラフ単位)。現段階で、いずれもお試し版をつかってでの個人的感想です(2023年3月2日時点)。 ①チャットGPTは数字を間違えることがあ…

「人間が何をなすべきか、何をなすべきでないかの線引きは、科学では用意できません」:2018~2021年の今日(3月1日)に出会った言葉

(1)2020年3月1日(科学万能主義に対するオルタナティブ)の一つとしてあるのは「倫理」でしょう。人間が何をなすべきか、何をなすべきでないかの線引きは、科学では用意できません。 村上陽一郎(山口周『ニュータイプ時代―新時代を生き抜く24の思考・行…

「グリーンウォッシュとトム・ソーヤ」(「ビジネスに役立つ経済金融英語」連載18回)

ビジネスパーソン向け英語教育Q-Leap様「ビジネスに役立つ経済金融英語」連載18回は「グリーンウォッシュ(Greenwash)」事始めです。最近、マスコミ等で頻繁に報道されるようになった「グリーンウォッシュ」の周辺情報をまとめました。 副題は(最後までど…