金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

ChatGPT(英語教材)

ChatGPTを使った大学の授業はハーバードのケース討論方式がいい!

生成AIの登場で先生がいらなくなる?とんでもない!!今の時代の役割は、①いかに生徒の学習意欲を高めるかを考え、②生徒の学習状況を観察しながら取り組み方についてその場でアドバイスを与える良き観察者になることだと思います。 僕が大学関係者なら、生成…

これまでChatGPT関連で書いたブログ記事一覧(4月14日のセミナーの基礎資料として)(2024年4月8日)

4月14日(日)のセミナーでは、基本的に下のページに書かれていることのエッセンスをお話しします。記事はタイトルの下に「ChatGPT」と書いてあります。私の話す時間は限られていますので、あらかじめ読んでいただければと思いまとめてみることにしました。 …

生成AIに関する仮説二つ(翻訳/英語教育関連)(2024年4月7日現在)

総花的な1回のプロンプトよりも、ポイントを絞った複数回のプロンプトを繰り出していくが「正解」(質問者の求めている答え)に近づきやすい。 原文の日本語を工夫して(内容を曖昧にする、対象の原文をかなり長いものにする、等)「やり取りのスクリーンシ…

くじらの構文をめぐる生成AIとのやり取り(ご参考)(2024年4月3日)

プロンプト:問題です。次の( )内に適語を入れて、訳せ(紙とペンを用意して考えてね)。A whale is no ( ) a mammal than a horse is. [Claude3]はい、じっくり考えてみます。 A whale is no (less) a mammal than a horse is. クジラは、馬がそうである…

ディクテーション/シャドウイング練習用プロンプト(ご参考)(2024年4月1日)

*ChatGPTの音声機能を使った勉強法のご紹介 (1)ディクテーション/シャドウイング練習用のプロンプトProvide an informative English sentence with a difficulty level of TOEIC 990, ranging from 10 to 20 words. The theme can be anything related …

his twisted ankleは 「捻挫した足首」か「足首が捻挫したこと」か?

今朝の次のやり取りは面白かった。 (質問1)Corrad Barazuzutti grimaces with pain as attendants care for his twisted right ankle which occured in the second set. のwhichの先行詞は何か?それはなぜか? (ChatGPT)The antecedent of "which" in th…

allの用法について五つの生成AIに尋ねてみた(『スローでディープな英文精読』より)

今朝、4つの生成AIと次のようなやり取りをしました。ご参考まで。 (問い)You didn't have to go to all that trouble. I could have done it. と言う文章でのallの用法は、①「すべて 全員」の意味か、それとも②相手が払った「全ての手間」や「努力」を…

ChatGPTを使った15分の英語トレーニング(2024年1月27日)

ChatGPTを使った15分トレーニング 自らの恥をさらしますが、以下は僕がほぼ2日に1回やっているトレーニングのプロンプトと回答の例。なお〇〇〇としている部分には固有名詞が入ります。Walk in her shoesはチャリティーキャンペーン (トレーニング1:自由…

強調構文をめぐるClaudeとの(漫才みたいな?)対話

(問い)Science means, literally , knowledge. However, it is knowledge which has been critically examined, rigorously tested and ordered nto a system of ideas. という文は強調構文か否か。その理由は?itは何を指すか? (回答)この文は「it is …

朝の英語トレーニングの概要(2023年12月3日現在)

ほぼ固まった朝のトレーニングの概要 (1)70~80ワード(4~5行)の英文を即興でつくる。内容は昨日の行動または印象に残ったこと。 (2)ChatGPTに修正させる。修正だけでなく、どこをなぜなおしたかまで指摘してくれる。 (3)ワードのコピーして元の…

pickをめぐる三者三様(Bard, Bing, Claude):辞書とは違った言葉の探り方(2023年11月23日現在)

ちょっと必要があって次の同じ質問を3者にぶつけてみた。 質問:英語のpickに予測するという意味はあるか? (1)肯定派:Bard はい、英語のpickには予測するという意味があります。ただし、この意味は日常会話ではほとんど使われず、主にビジネスや専門的…

英日翻訳での質疑応答の例(2023年11月21日)

英文解釈でのBardとのやり取りの例を示す。題材は公開されている大学受験用教材から(質問は書きなぐったのでスペルミスや時制の誤り等はご容赦)。 (1)プロンプト(最初の質問):Please read the following sentence, analyze the sentence stucture in…

翻訳ツールとしてのChatGPTに関する現時点での結論(2023年11月19日)

ChatGPTって要するに ①英文を正確に理解(英日翻訳用)し、②正しい英文で表現する(日英翻訳用)ための ベストツールだ、ということ。 ChatGPTは辞書ではない。機械翻訳アプリでもない。「むちゃくちゃ頭がよいけど日本語がやや苦手な翻訳アシスタント」なの…

CnatGPTとのミスコミュニケーション:Read(読め)というプロンプトが通じなかった例(2023年11月16日)

今朝、いつもの通りディクテーションの練習をしようと思って次のプロンプト(指示)を書いた。 鈴木:Please read a sentenc of about 15 words of Enlish with TOEIC 900 level. Repeat it ten times. Please give me your comment on this prompt. Thank y…

ChatGPTの翻訳力②:あなたは英日翻訳、日英翻訳をどの程度こなせるのか?(2023年11月15日現在)

ChatGPTは読む力も書く力も英語の方が得意で、しかもネイティブ並みの読解力があるらしい。そこで、我々がChatGPTを翻訳に使うとしたらどこまでも任せられるのか、を再びChatGPTに尋ねることで探ることにした。 以下は、英日(英語→日本語)、日英(日本語→…

ChatGPTの翻訳力①:あなたは英語、日本語どっちが得意?(2023年11月13日)

ChatGPTを翻訳に使っているうちに、いくつかの特徴に気が付くようになった。そこでいくつかの仮説を立てて、ChatGPTに直接英語で尋ねてみることにした。 1.ChatGPTは日本語を書くよりも英語を書く方が得意問:They say that you are better at writing in …

月たった20ドルの超格安家庭教師:毎朝の実践例/恥ずかしいやりとり付き(2023年11月13日)

ChatGPTを使った英作文添削とディクテーションを始めて10日以上たった(1日から毎日やっているつもりだけれども、1,2日はやらない日があったと思う)。試行錯誤で続けてきて、ある程度内容も固まったのでここに記録・報告しておく。 (1)英文日記作業…

ChatGPTは問題を「掘れる」:allとevery(とeach)の違いを探るディスカッションから(2023年11月12日)

僕が参加しているあるMessengerのグループ(文筆家、編集プロ経営者、校正者、翻訳者)で構成されている)に、「every と all の違いについて」というお題が出された。 参加者のお一人(問題の提出者)から、次の引用が示された。「all も every もともに人…

画期的な英語教材としてのChatGPT(ここまでで気づいたいくつかの特長)(2023年11月6日)

英語教材としてのChatGPTには、これまでには人間の教師でも、テープやビデオでもなし得なかった教育効果があると思う。これまでに私が気づいた特長は以下の通り(順不同:気がついたら今後も追加していきます) ①ChatGPTは「その場で」直してくれる。家庭教…

ChatGPTと手書きのハイブリッド(ChatGPTの修正を手書き(赤ペン)で自己添削する)(2023年11月5日)

朝の英文日記をつけ始めて5日目。試しに次のことをやってみた。 ①英文を書くいきなり英語で書きます。昨日何をした、という他愛もない内容です。何を書こうか?と考える前に自分がしたことを英語にして書く。あるアイデアが先に日本語で浮かんでしまい特定の…

「読む」と「音読」、"read"と"read aloud" (英語教材としてのChatGPT)(2023年11月4日)

本日気がついた、ChatGPTの文章理解についての興味深い事例。 ①昨日のプロンプト(日本語) TOEIC900レベルの10語程度の文章を読んでください。同じ文章を10回繰り返すこと ①-2:Chat GPTの答えCertainly, here's a sentence appropriate for a TOEIC sc…

ChatGPTに同じ文章を繰り返し読ませるとディクテーションの練習になる(2023年11月3日)

「TOEIC900レベルの10語程度の文章を読んでください。同じ文章を10回繰り返すこと」というプロンプトは効く。 僕の英語力だと7回目ぐらいで全部書けた(あと2回はシャドウイングしました)。今後はこのワード数を増やしたり、繰り返し回数を減らすことで英…

その場で直されるのは教育効果がかなり高い(2023年10月30日)

今朝起きてからの行動をいきなり英語で書いてChatGPTに校正させてみた。私:Please correct the following English. I woke up at 5:00 this morning. I boiled hot water. I cleaned the toilet room while wating for the water to boil, then made the fi…

自由英作文をChatGPTに添削させてみた(恥ずかしい実例)(2023年10月29日)

ちょっと恥ずかしいのですが、今朝こういうことをしました(英語日記2日目のやり取りです) 鈴木:"Please correct the following diary entry in English. Show me the corrections and provide reasons for each change. ChatGPT:Of course! Please provid…

ChatGPTは、自由英作文の(自己)添削に使える(2023年10月28日現在)

例えば、自分の思うところを英語で書いて「これを中学生で学ぶ範囲の英語で添削してください。その際、どこを、なぜ修正したかを明示してください」というプロンプトにすれば自習用に使えると思う。ChatGPTが間違えるリスクも少ない。 例えば、私は今朝、次…

「ChatGPT(チャットGPT)」は英語教育をどう変えるのか?、という記事を読んで(1)(2023年6月6日)

「これまで英語を学ぶために費やしていた時間を、ほかのことを学ぶ時間に回すことが可能になる」(「生成AI、英語学習に見直し迫る 柔軟な教え方が重要に」金丸敏幸・京都大学准教授 2023年6月6日 付日本経済新聞) この記事は、現在の日本では英語教育にか…

自己添削の教育効果は高い(2020年12月9日)

日々、英文解釈の参考書で学びながら意を強くしているのは、①「学生が訳して教師が添削する」よりも、②「学生がまず訳し、その学生自身が模範解答(あるいは試訳)と解説を読みながら自己添削する」方が教育効果が高いのではないか、ということだ。 では②に…