昨年11月に翻訳ツールとしてのChatGPTについての感想を書いた。あれから4カ月がたち、この間ChatGPT側に何らかの進化があったのかを尋ねるとともに、そもそも昨年11月時点で私が考えた翻訳ツールとしてのChatGPTがどの程度正鵠を射ていたのかを尋ねることにした。
鈴木のプロンプト:
以下は昨年11月に私があなたと行った問答とそれに対する私の感想である。ChatGPT(つまりあなた)の能力に対する評価についてお尋ねしたい。現段階では当時と比べて何かの能力が変わった、あるいは向上した箇所はあるか?あれば日本語で示せ。
ChatGPTの回答
立哉さんのお尋ねに対して、私の能力についての自己評価としては、2023年11月以降も、技術的なアップデートやデータの拡充を通じて、さまざまな言語でのパフォーマンスが徐々に向上しています。特に、多言語の理解と生成能力において、以下のような進展があります:
言語モデルの精度向上:トレーニングデータの量と質の向上、アルゴリズムの改善により、言語モデルの全般的な理解力と生成能力が向上しています。これは、日本語を含む多くの言語での性能に寄与しています。
コンテキスト理解の改善:より複雑な文脈やニュアンスを捉える能力が強化されています。これにより、特に日本語のような文脈依存の強い言語での自然な表現生成が向上している可能性があります。
エラー訂正とフィードバックの取り込み:ユーザーからのフィードバックやエラー訂正を学習データに組み込むことで、特定の誤りや不自然な表現を修正することができます。これにより、日本語の生成能力が特に向上している可能性があります。
ただし、英語と日本語を含む全ての言語での能力は依然として不均一であり、日本語のような複雑な言語特有のニュアンスや文化的背景を完全に理解し反映することには限界があることを理解しておいてください。
具体的な使い方として、立哉さんが以前に述べたように、翻訳プロセスにおける私の活用方法については、依然として有効です。英語と日本語の理解・生成能力の差を活かしながら、それぞれの強みを利用することで、より精度の高い翻訳が可能になります。例えば、翻訳の粗案を作成した後、最終的な日本語のニュアンスや文化的な適切さを考慮して手直しを行う、というプロセスは引き続き有効なアプローチでしょう。
私の能力を最大限に活用するためには、英語と日本語の両方で質問を行い、それぞれの言語での回答を求めることが有効です。特に複雑な翻訳作業では、原文の意図を正確に理解するために私を活用し、最終的な表現の調整は人間の翻訳者が行うことで、高品質な翻訳が実現可能です。
鈴木のプロンプト:
英語対日本語に絞った場合、昨年11月時点での私のあなたに対する評価は正しいか?誤りがあるとすればどこか?
ChatGPTの回答
立哉さんが昨年11月にお持ちだった私に対する評価は、大きく分けて以下の点について考えられます:
英語の読解力と日本語の表現力の比較:英語の読解力においては、私が高いパフォーマンスを発揮するとの評価は依然として正しいです。英語はトレーニングデータが豊富であり、多様な文脈や表現を理解する能力が高いためです。一方で、日本語の表現力については、改善が進んでいるものの、ネイティブレベルの自然さやニュアンスを完全に捉えることは依然として挑戦的な側面があります。そのため、この評価も基本的には正しいと言えます。
コミュニケーションの方向性によるパフォーマンスの変動:英語での質問と回答を基本とすることで高いパフォーマンスが得られるという観察も、一般的には正確です。これは、英語データの量と質が他言語に比べて豊富であるため、より精度の高い理解と生成が可能になるからです。日本語でのコミュニケーションにも随時改善が見られますが、英語と比較すると、特に生成面での挑戦が残ります。
翻訳の利用方法:立哉さんが提案された翻訳プロセスに関する評価も、引き続き有効なアプローチと言えます。特に、英文の理解については私に依存し、最終的な日本語表現については人間の翻訳者が行うことで、高品質な翻訳が可能です。このアプローチは、私の英語と日本語における能力の差を最大限活用することを意味しています。
誤りというよりは、立哉さんの評価は当時の状況を踏まえた上で非常に的確な分析であり、その基本的な枠組みは現在も有効です。ただし、私の能力は継続的にアップデートされているため、日本語の生成能力や理解力に関する改善が進んでいます。したがって、時とともに私のパフォーマンスの変化を定期的に評価し直すことが重要です。(ここまで)
感想:4月のウェブセミナーを1か月後に控えてチェックした私の見立てはおおむね正しかった模様。進捗を慎重に見極めつつ、あくまでも自己責任でChatGPTを利用しつづけようと思った次第