金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

血圧測定器のこと

新しい血圧測定器が来たんですけどね、妻が言うんですよ。
「お父さん、そんなに朝晩血圧測んなくてもいいんじゃない?」
「いやいや、朝と晩にちゃんと記録してその日の活動を調整するのはとても大事なんだよ」
「ほんとかしら~」
「ホントホント。だってさ、朝血圧が高かったら食事とかを考えて昼間も血流を意識して運動するようになるよ」
「うそだね。お父さんはきっと血圧が高いと『ま、そういうこともあるさ。気にしない気にしない』って言うのよ」
「そうかなあ」
「そうよ、そして血圧が下がると『よっしゃヨッシャ、今日はお酒をタップリ飲んで、間食もし放題!!』てなる」
「・・・んなこたね~だろ」とちょっとムッとする俺様である。
「朝晩3回ずつちゃんと平均とって、結構気を使ってんだ僕は」
「そう、それがお父さんの『やってる感』なのね。そうやって『僕は健康に気を使ってます』ってアピールしてんだからね。そうして自分に都合よ~く測定結果を解釈するんだよねぇ」
「そうかなあ、そんなことないと思うがなあ」
「いや、絶対そう。あたしお父さんとの付き合いも、もうずいぶん長いのよね」
「そうだなあ」。この4月で結婚38年になるんです、実は。
「あたしが『お父さん、そんなことしてるとこうなるわよ。気をつけなさい』って言って間違ったことある?」
「な、ないかも」「でしょう?」
「・・・じゃあ、どうすりゃいいんだ・・・」
「だ~から、あたしの言うことを黙って聞いてりゃいいの。わかった?」
「じゃ血圧測定器使わなくていいのかね」
「買ったんでしょ?使いなさいな。もったいないじゃん・・・でも気にしすぎちゃだめよ」
「は~い」
な~んのために血圧測定器を買ったんだろう?とつい思った今日の午後であった。
おしまい。