金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

CHAT GPT

機械翻訳の英日翻訳の精度はどの程度上がっているのか?④LEUスコア(英語→日本語)COMETスコアとは何か?(2025年3月13日)

Grokスタンダードへのプロンプト:LEUスコア(英語→日本語)COMETスコアとはそれぞれ何か? Grokスタンダード BLEUスコア(Bilingual Evaluation Understudy) 概要 定義: BLEUは、機械翻訳の出力が人間の翻訳(リファレンス翻訳)にどれだけ近いかを測る自…

機械翻訳の英日翻訳の精度はどの程度上がっているのか?③ChatGPTのフィードバックに対するGrokDeepSearchの反応(2025年3月13日)

プロンプト:あなた自身の分析結果に対する添付のチャットディーピーティーによる評価あなたはどう考えるか 直接の回答 主要ポイント:研究は、Grokの分析が機械翻訳の進歩を論理的に示しているが、データソースの明確性や専門分野の詳細な分析に改善の余地が…

機械翻訳の英日翻訳の精度はどの程度上がっているのか?②ChatGPTにGrokDeepSearchの結果を分析させる( 2025年3月13日)

プロンプト 機械翻訳(英日翻訳)の精度に関するGrokによる現状認識と分析結果を評価せよ。 ChatGPT4o Grok DeepSearch の現状認識と分析結果を評価すると、以下の点が挙げられる。 総合評価 Grok の分析は、近年の機械翻訳(MT)技術の進歩を踏まえた、論理…

翻訳カフェ「無法地帯だよMTPE」(3月10日)の感想

3月10日(月)、カオリ・マイアットさんのお計らいと山田優先生のご厚意で「翻訳カフェ」に参加しました。 無法地帯だよMTPE:翻訳の新フロンティアか、カオスの温床か(シーズン8, 第1回, 2025年3月10日) - Translation Cafe 実は今回の講演までMTPEについて…

翻訳者向け生成AIプロンプト学習の例(第1稿)

偶然だが、昨日たまたま次のような二つのことがあった。 ① 翻訳者Nさんがついに生成AIを導入旧知の翻訳者Nさんが、ついに生成AIの有料プランを契約した。「どれを選べばいいかわからない!」と悩んでおられたので、「なんでもいいんじゃないの?」と軽く答え…

最近実感するAI翻訳の急速な進化( 2025年3月1日)

最近僕は自分の翻訳をChatGPTにチェックさせることが多いんですけど、ここ2~3週間で急激にレベルが上がってるような気がする。「この(僕の訳した)日本語ではニュアンスが少し違うと思う」と言ってくるようになったのだ。 指摘の仕方がパターン化していな…

『新訂 英文解釈考』の解説をAIに「解説」させる②:a wide oval of water/oval in shape、/a wide oval-shaped exanse of waterの違い(p19)(2025年2月17日

プロンプト1:The lake was larger than he had imagined, a wide oval of water, stretching for a quarter of a mile before him and on either hand. のa wide oval of waterの部分がoval in shape、あるいはa wide oval-shaped exanse of waterとなって…

平凡な人は「美」に憧れる(2)(間違えた生成AIを問い詰める)(2025年2月14日)

プロンプト1:高校一年の英語を担当する教師として次のこの文法的な意味を説明し分かりやすい日本語に訳してくださいA plain person may admire beauty, and a weak person strength, all the more for not possessing it.(出所は中原道喜著『新英文読解法…

AI時代の読解力とは?――新井紀子氏の発言から( 2025年2月13日)

AIを使いこなす人と、AIに振り回される人。その分かれ道は『読解力』にあるかもしれない。そんな指摘が本日付の日本経済新聞に掲載されていた。 大学改革シンポ特集 「AIとの共生 どう進める」(本日付日本経済新聞) 以下は池上彰氏との対談で新井先生の発…

『新訂 英文解釈考』の解説をAIに「解説」させる:which is を入れない意味(p19)(2025年2月13日)

プロンプト: To the east and south lies the Atlantic, tempestuous during the ong wintry season and capricious at all the time.という英文についてこの英文解釈の著者は[tempestuousの前にwhich isを入れるとせっかく与えられていたprominence が消失…

平凡な人は「美」に憧れる(1)(様々な生成AI)(2025年2月12日)

高校一年の英語を担当する教師として次のこの文法的な意味を説明し分かりやすい日本語に訳してくださいA plain person may admire beauty, and a weak person strength, all the more for not possessing it.(出所は中原道喜著『新英文読解法』(金子書房)…

「世界で一番君が好き」をAIで英語にする(2025年2月9日)

プロンプト1:最も単純「世界中で一番君が好き」を英語にして。 Claudeこの日本語の表現を英語にする際、いくつかの選択肢がありますが、最も自然で直接的な表現は: "I love you more than anyone else in the world." これを選んだ理由:「世界で」を "in…

母語が日本語である翻訳者が日英翻訳でChatGPT(生成AI)を使いこなすためのキモ(一般論)(2025年2月4日現在)

母語が日本語である翻訳者が、日英翻訳においてChatGPT(生成AI)を使用する際、以下の二段階のアプローチが効果的であるというのが、現時点での私の結論(仮説)である。 【翻訳段階:ChatGPTによる初稿作成】 基本方針・英語が母語でない私は、初稿作成か…

AIは英語のニュアンスをどう説明するか?(2025年2月3日)

読んでいてニュアンスの意味(理由)を確かめたくなったので、次のようなプロンプトを作ってみた。出所は英語脳著『AIを賢く使う英文ライティング』(研究社)p35。 プロンプト:「仕事にすごく没頭していて母親の面倒みることができなかった」という反省の…

母語が日本語である翻訳者が英日翻訳でChatGPT(生成AI)を使いこなすためのキモ(2025年2月2日現在)

母語が日本語である翻訳者が英日翻訳でChatGPTを使用する際、以下の二段階のアプローチが効果的だというのが、現時点での僕の結論(仮説)である。 翻訳段階:自分で翻訳するまず自分で訳す。ChatGPTを活用するのは難解な英文に遭遇したとき。具体的にはその…

ある大学教員の方との会話(2024年1月29日)

今日、ある大学教員の方から某論文(というか、ケーススタディ用教材)の英訳案件の打診を受けたので、ネイティブに依頼せず、ChatGPTを用いた英訳の説明をした。 一通り説明を終えると納得していただけたのだが、その話の途中で、「翻訳ではもっぱらDeepLを…

「persuade」と「convince」(ChatGPT→Gemini2.0 Flash Experimental)

プロンプト:Politeness is better than logic; you can often persuade when you cannot convince.という英文について高校一年生を担当する英語教師としてその構文解析し、生徒にとってわかりやすい日本語に訳してください. 特にpersuade とconvinceの違い…

ビジネスに役立つ経済金融英語 第29回: Hallucination(幻覚)とConfusion(混同)

ChatGPTが発表されてから2年以上が経ちました。 活用されている方もいれば、あまり使っていない方もいらっしゃるかと思います。 ビジネスマン向け英語教育を実践されているQ-Leap様のウェブページに連載している連載記事の今回は、生成AIが発表された直後に…

AI時代に「達人」を目指すには?ー今井むつみさんの考察

ChatGPTと出会ってそろそろ2年。初めて使ったときの驚きは今でも鮮明だが、時間が経つにつれ、ある印象がだんだんと強まってきた。翻訳をさせるにせよ、それをチェックするせよ、あるいは何かを要約させるにせよ、確かに正確で無難なのだが、トンガッテない…

ChatGPT前の「機械翻訳」とChatGPT後の『機械翻訳』=「AI翻訳」(2025年1月14日)

たまたま11年前の本日に、機械翻訳について考えたことをブログにまとめたものが出てきたので、そこに今の感想を「後記」として付け加えた。 「機械翻訳と人の翻訳」(その2)(2014年1月14日) - 金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger 一読してお分かり…

仮定法過去完了の日本語訳を巡る翻訳議論:生成AIが提示する多様な視点

以下は、Leo tried to think of what he could do that would have made his father happy.(小倉弘著『英語難構文のトリセツ』p90)について最初にGemini 2.0 Flash Experimentalに答えを求め、それをChatGPT4oに検証させ、その結果を再びGemini 2.0 Flash …

オックスフォードが選んだ今年の言葉:「脳の腐敗(brain rot)」(2024年12月17日)

昨日(2017年12月16日)付の朝日新聞「天声人語」で、オックスフォード英語辞典の出版社が、今年の単語に「脳の腐敗(brain rot)」を選んだと発表したとの記述があったので、ウェブページを見に行きました。以下はそのページの最初の三段落のコピペと、生成…

be動詞の後に副詞節(『知られざる英語の「素顔」』をめぐる生成AIとのやり取り)

山崎竜成著『知られざる英語の「素顔」』(プレイス)の第23章に次の文章があって気になったので複数の生成AIに尋ねたところ、Perplexityのみが同書の見解と異なったので真意を探ることにした。 例文は:Rapid Eye Movement(REM) sleep is when we dream.(…

出会った言葉「若者よりもむしろ高齢者の方が( AIを)使いこなすための潜在的能力が高い」(栗原聡さん)

出会った言葉:最先端AIになると、難解なITリテラシーが不要となり、むしろ何を問いかけるのか、何をどうしたいのか、という本質的な中身の部分が使いこなす上では重要になる。 60歳代で定年になったからといって頭脳も定年を迎えるわけではない。論理的に考…

「『生成AIで世界はこう変わる』『世界一流エンジニアの思考法』W刊行記念 「生成AI時代の思考法」 今井翔太×牛尾剛」に参加して(感想)(2024年12月11日)

昨日のセミナーには非常に感動しました。終了直後にお二人の本を購入し、サインまでいただきました。超一流の専門家お二人による対談は、専門用語が飛び交う空中戦のようで、専門家ではない僕にとっては常識外の言葉が多く使われていました。それでも「聞く…

一昨日は「おととい」それとも「おとつい」?( 2024年12月5日付日本経済新聞「春秋」から)

本日の日本経済新聞「春秋」に気になる表現があった。 「外につきあいの難しい国があり、中に格差などの課題を抱え、時に混乱や熱気の噴出が起きる。おとついは大統領が集会などの自由を制限する非常戒厳を宣言し、きのう解除した。反対して国会に集まった市…

「独りでの思索」<「読書」<「人との会話」<生成AIとの対話?!(2024年12月4日)

「たった一人の人と話しただけで、何百冊の本を読んだ以上の学びがある」という言い方をするじゃないですか。これは恐らく正しい。 ただ、生成AIの時代には、知識の獲得に限れば、その「たった一人との会話」が「生成AIとの対話」に置き換わる可能性があると…

Beyondの比喩的用法

今朝の翻訳ストレッチから。説明が最も簡潔で分かりやすかった生成AIの答えを掲載します。 プロンプト1:No one should be above asking questions.の文法構造を高校生も今わかるように説明した上で分かりやすい日本語に訳してください Claude 3.5この英語…

ChatGPTとの対話:「あなたは立派なエッセイを書けるのに、なぜ算術で間違えるの?(下)算術以外で間違える分野は?」(2020年11月28日)

鈴木:他にも特殊なケースはありえますかね? はい、「特殊なケース」は算術以外にもあり得ます。大規模言語モデル(LLM)が苦手とする可能性がある分野やタスクは、厳密な論理や計算以外にもいくつかの特性に基づいて考えられます。以下はその具体例です: …

ChatGPTとの対話:「あなたは立派なエッセイを書けるのに、なぜ算術で間違えるの?(上)」(2020年11月27日)

以前も紹介したことがあると思いますが、現在必要があって次のエッセイを読み込んでいる。 ChatGPT Is a Blurry JPEG of the Web-OpenAI’s chatbot offers paraphrases, whereas Google offers quotes. Which do we prefer? By Ted Chiang(ChatGPTはウェブ…