金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

ある大学教員の方との会話(2024年1月29日)

今日、ある大学教員の方から某論文(というか、ケーススタディ用教材)の英訳案件の打診を受けたので、ネイティブに依頼せず、ChatGPTを用いた英訳の説明をした。

一通り説明を終えると納得していただけたのだが、その話の途中で、「翻訳ではもっぱらDeepLを使っていまして」と言われたので、「大変失礼ながら、その内容の翻訳でDeepLを使おうという発想は、もはやガラパゴス的だと僕は思います」と言ってその理由を説明したら、ミーティング後にメールが来て「いや~、目から鱗でした」と。

Proofreadingに人間を使わないので大学側の稟議が通るかどうかはわからないし、「大学という組織性格上、相見積もりを取ります」とのことなので(「どうぞどうぞ~」と言ってあります)、今後どうなるかは予断を許さないが、連絡をくれたご本人は、その辺の外人に頼むよりはChatGPTの方が信頼できるという僕の説明に十分に納得している模様である(ブログの内容もお知らせしている)。これが決まればChatGPT英訳案件の受注2件目となりますが・・・。

そういえば、話の途中で「私、普段講義を英語っでやっているので・・・」という話が出たので、つい「〇〇さん(相手)ほど英語がおできになるのなら、はっきり言って、ChatGPTにある程度習熟してご自分で翻訳されれば、僕に仕事を依頼するよりも素晴らしい英語ができあがると思います」と言ってしまったのは営業的にはまずかったかな。

(後記)1年前の今日の記事です。結局この話は先方の予算との折り合いがつかず、流れてしまいました。それと大学側から見るとド新規ということで、審査にいろいろ時間がかかると事情もあった模様です(一方翻訳の必要性は待ったなしだった)。残念ですが「僕の時代に先走り過ぎていたのかも(!?)」と自分を納得させています(2025年1月29日記)