金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2016-01-01から1年間の記事一覧

金子靖翻訳教室OBOG翻訳勉強会のレベル

昨日も午後から翻訳勉強会の準備を始め勉強会に参加。 で、昨日司会をしていて(といっても文字通りの進行役なのですが)、この勉強会のスタイルができあがったのだな、と思った。僕以外の皆さんには。 実は、僕のスタンスは金子靖先生の教室に通っている時…

ケーズデンキ西葛西店の“神”対応

(*念のため:この記事を書いた私は、ケーズデンキの株主です) 裏紙使って印刷しようとしたら紙詰まりはよくある話ですが、今回は詰まり方がヘンで、手で強引に紙を引き出したら壊れてしまった。電話ファックススキャン印刷複合機。 4年半前に買ったので修…

Brexitをどう表記するか。

英国が欧州連合(EU)から離脱することをBrexitと以前から英語のマスコミが書いていた。 1カ月ぐらい前から日経新聞が初出「ブレグジット(英国のEUからの離脱)」、その後「ブレグジット」と書き始めた。毎朝テレビ東京系で放送されている「モーニングサテ…

出版翻訳1件あきらめる

午後に某出版社からメール。『Q思考』を見てくれたとのことで、ある金融書の翻訳打診だった。実に面白そうな内容だったのだが、①今の書籍の目処が付くのが10月、したがって着手は11月、②本職が実務翻訳なので出版翻訳専業の人の2~3倍ぐらいかかる。この本で…

YAWARAの季節

我が家はなぜかオリンピックの季節になると、毎回いつもだれかが『YAWARA』を読み始める。最初は妻だったんじゃないかな。それが子どもたちに伝染し、今はオリンピックの途中ぐらいから1カ月ぐらいかかって、家族全員がYAWARAを1,2周りする(全28巻)。そ…

翻訳とは、深い読書―村井章子さんの講演会に参加して

8月4日、村井章子さんの講演会に参加した。 3月に朝日カルチャーセンターで行われた講演に続き2回目となったが、講演会、その後の宴会もとても実りのある、濃縮ジュースのような半日だった。昨日改めてメモった内容を簡単に記しておく(重なる部分もあるかも…

地元でベストセラー(?)(2016年8月)

本が出て以来、ツィッターで書名を検索し、コメントや紹介があるとリツイートしてお礼を書くことを続けている。それで今朝も「Q思考」を検索したら、な、なんと B教堂 西葛西店 【週間ランキング】【ビジネス】①サンマーク『どんなに体がかたい人でもベター…

「出版後2年2カ月で実売数がようやく初版部数を超えたお話」(2016年7月)

昨日S社から「販売印税説明書」が届いた。 刷数第1刷 5,000 (2014/04/17)第2刷 1,500 (2014/07/25)第3刷 2,000 (2015/03/05)総印刷部数 8,500既報告実売数 4,650期間実売数 511実売数 5,161部 そう、2年前に出した翻訳書の実売数がとうとう初版部数を超えた…

故郷に錦?ー地元の書店に訳書が置かれるということ

hontoって店舗を登録しておくと、特定の書籍の在庫があるかどうかが分かる。 文教堂西葛西支店。『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』の在庫はずっと✕だったんだけど、昨日初めて「在庫〇」になっていたので、散歩がてら行ってみたら確かにあった…

クーリエ・ジャポン:「Q思考」を知ると、世界の見かたが完全に変わる!──話題の翻訳書、訳者が語る!

『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』に関するエッセイ(紹介文)がクーリエ・ジャポンに掲載された。 訳者まえがきを膨らませ、イノベーター、ビジネスマン向けであると同時に、教育本、子育て本としての側面をやや強調した(実際、小中学生のお…

個人(フリーランス)の強み②

たった今、ソースクライアントから電話があり、火曜日以降の仕事を打診された。先方は休日出勤中。 「(飜訳会社ではなく、個人翻訳者の場合)仕事そのものは週明けでもウィークエンドのうちに連絡がつき、予定を押さえられるのはデカい」 と言われる。 個人…

A Remarkable Coexistence (on July 13, 2016)

Yesterday at 7 a.m., during my usual walk, I saw elderly Chinese doing Tai Chi in Wakakusa Park, as my son, who jogs there thrice a week, had mentioned. By 5 p.m., the park becomes a meeting spot for the Indian community, full of cricket g…

見事な棲み分け(2016年7月13日)

ここ2日ほどは暑すぎて、昼に散歩は身体にかえって悪いと思い昼寝に変えている(全然違いますね)が、1日3~4回の散歩、1日1万歩はほぼ習慣化したと思う。 昨日の朝、いつもの通り7時頃に散歩をしていて、近所の「わかくさ公園」で太極拳をしている中国人の…

夫婦はお互いを何て呼び合うか(中学のクラス会での会話から)

先日あった中学校時代のクラス会で、「夫婦二人きりの時、お互いを何て呼び合う?」という話になった。「お父さん」「お母さん」と呼び合っているのはウチを含めて2組だけ。あとは様々だったんだけど、最もユニークだったのは旧姓コウノケイコさん(クラス会…

『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』 ダイヤモンド社 書籍オンラインから

今回はダイヤモンド様が結構力を入れてくださっていまして、ホームページに次のような連載記事が掲載されています。い 第1回 出世のスピードは質問の多さに比例する http://diamond.jp/articles/-/92931 第2回 ブレストはこんなに無意味だった!研究で判明し…

結果オーライ?(誠実だったがやや稚拙だったセールストークの事例)(2016年6月)

先方は当初、私にやる気がないと思ったのではないか。 「私、W社のMと申します。守秘義務契約本日届きました。ありがとうございます」 W社はリーマンショック後の上昇相場に乗り切れなかった不幸なヘッジファンドの閉鎖で3年ほど前に取引がなくなった金融機…

大山鳴動して金融翻訳者儲かる?ー「ブレグジット」が可決されて1週間

Brexitの狂騒曲が始まって1週間。スッタモンダがございまして。で、1週間たちましたがね。 今朝のモーサテ(テレビ東京の「モーニングサテライト」)では、「ニューヨークダウが史上最高値まであと2%」だって。 あれあれ。じゃあこの1週間なんだったの? ち…

『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』訳者あとがき

『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』 }}"> }}"> ウォーレン・バーガー著、鈴木立哉訳(ダイヤモンド社) 内容をご理解いただくため、訳者あとがきを再掲する。 (以下引用) 本書はウォーレン・バーガー(Warren Berger)著A More Beautiful Ques…

皮算用の季節(2016年6月)

昨日「Q思考」の発行元D社から封筒。な、なんと印税通知。 著作者はどなたでもそうだと思いますが(少なくとも私は)、本を訳したり書いたりしているときは、完全に採算度外視。締め切りギリギリまで、あるいは締め切りを延ばしてもらってでもトコトン納得い…

Brexit国民投票前夜

「今日1日は本だなあ」と思っていたら10時頃に某ソースクライアントからメール。「鈴木さん、何とか午前中にこれを・・・」500ワードの為替関連の記事。すぐに電話「お昼はちょっと無理だと思うけど、13時ぐらいなら」「助かります~。13時でお願いします」 …

「目利き」との残念会(『ティール組織』がJ社の企画会議で落ちた頃)

2ヶ月ほど前にリーディングの無茶振りをされて40時間かけて出した話を書いたのだが、それを僕に振ってきたのがOさん。Oさんやる気満々で「企画通します!」と言っていたのが・・・何と社内の企画会議で否決されてしまったのだ。「す、スミマセン」と絞り出し…

産業翻訳と出版翻訳のバランス

実務翻訳の仕事を1件仕上げたところ。 昨日は久しぶりに本だけで1日。 普段は実務翻訳の締め切りの合間に時間を作り、ないときには夕食後に無理に起きて手がけている書籍翻訳。昨日は本当に久しぶりにゆっくり(と言っても6時間強程度?)書籍だけに取り組み…

Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法

// // // 鈴木立哉 // Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法 ウォーレン・バーガー (著), 鈴木 立哉 (翻訳) ... (以下引用) 内容紹介 ★ダニエル・ピンク(『モチベーション3.0』著者)絶賛! ★ティム・ブラウン(IDEO社長兼CEO)絶賛! ★アダム・グラント(…

使われずに、使い続けたい(2)― 翻訳メモリについて

僕は自分からTradosのことを宣伝することはないし、他人に強く勧めることもありませんが(7~8年前、利点しかわからない頃にSDL社の広告に出たことがあります。そこで申し上げた自家製翻訳メモリの効用に対する考え方は今も変わりませんが、同社の広告に出…

使われずに使い続けたい ― 翻訳支援ツールについて

僕は翻訳メモリ(TM)にずっとお世話になっています。僕にとってSDL Tradosは「翻訳支援ツール」なのですが、自分のつくったTMしか使わない僕のやり方はかなりの少数派みたいです。何しろこの14年間、支給されたTMで仕事をしたことがほとんどなく、そういう…

受領確認メール(2016年6月)

メールが来る。今は忙しくて答えられない。したがってとりあえず 「メールを受領いたしました。ありがとうございます。追って(あるいは○○日中に)あらためてお返事します」 と返事をする、という対応をどうしてできないのかな? 先日のL社(飜訳会社)の担…

翻訳会社の追求はしばしお休み(2016年6月)

昨日は翻訳会社3社からの案件を断った。理由は「忙しいから」。 以前なら上のうち一つは受けていたはず。でも今後のことを考えて受けるのを止めた。もちろん、そこには計算もある。実は先週末に新しいソースクライアントから初の仕事を受注したのだ。この3月…

「大学に入って気がついたこと」(スポーツ強豪校に子どもが入るということ⑨)(2016年6月)

昨日、息子(大学1年)は母校のインターハイ予選(団体戦)決勝の応援に行っていた。金曜日にベスト4に残っていた段階で、「明日は一人でも応援に行く」と言っていた。私が帰宅してもう寝ようかなと思った頃に帰宅。「T高校、12年ぶりにインターハイ出場決定…

エゴイストである自分を自覚する

僕は目の前の仕事を必死にこなしていくことと、自分自身の翻訳力(正確に定義できないけれども、原文を正確に読み、できればお客様が望む以上の、自分が満足できる商品を提供できる力)を高めたいと日々努力を続けているつもりだ。 けれどもそれ以上のこと、…

のどかな時代?―『翻訳出版 編集後記』常盤新平 (幻戯書房)より

「1967年当時、十万部を超す翻訳ものは、1年に1冊出ればいいほうだった。ハヤカワ・ノヴェルズとハヤカワ・ノンフィクションの編集を担当していた私が、翻訳者に仕事を依頼するときは、おおむね初刷は五千部であると申し上げていた。アメリカでいかにベスト…