金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

画期的な英語教材としてのChatGPT(ここまでで気づいたいくつかの特長)(2023年11月6日)

英語教材としてのChatGPTには、これまでには人間の教師でも、テープやビデオでもなし得なかった教育効果があると思う。これまでに私が気づいた特長は以下の通り(順不同:気がついたら今後も追加していきます)

①ChatGPTは「その場で」直してくれる。家庭教師ででもなかなかできない究極の「個別指導」を実現してくれるということだ。

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②ChatGPTは、どんな質問にも、何度でも繰り返し答えてくれる。これは、相手が「機械」ならではの特長である。「こんなことを尋ねたらバカにされるのではないか?」「こんなに何度も何度も尋ねたら怒られるのではないか」といった懸念はまったく不要である。根掘り葉掘り、自分が納得するまで何度でも質問できる、という「心理的ハードルの低さ」は学習者の意欲を増進すると思う。

もっとも、ChatGPTは間違えることが多い。ではどうするか? 経験的に言えば、ChatGPTの回答に対して「なぜ?」を繰り返すうちに、学習者(尋ねる側)がChatGPTの誤りに気づいたり、ChatGPT自身がそれに気づいたりすることが何度もあった。したがって次の仮説が成り立つと思う。学習者がChatGPTの回答に対して、その理由を問い続ければ続けるほど、間違った結論に導かれるリスクは低下する。

ChatGPTの回答を咀嚼し、ある程度その成否(信じてよいかどうか)を評価する学力ないし判断力を有する第三者(例えば人間の教師)を学習の場に置いて、学習の進行状況を把握して随時指導してもよいかもしれない(↓の「心得5もご参照ください)。

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③ChatGPTChagGPTがに同じ文章を繰り返し読ませるとディクテーションやシャドウイングの練習になる。

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④英語を聞いてディクテーションしたりシャドウイングしたりという訓練はテープやLL教材で昔からできた。しかし「レベルは一定だがどんな英語が出てくるかがわからない」というドキドキ感満載の教材はChatGPTまでなかったと思う。

⑤学習者はChatGPを「自己添削」のガイド役に使える。参考書や問題集の解説ではよくわからなかった箇所を丁寧に説明してくれる(ただし、ChatGPTが誤った内容をそれらしく指導することがあり得るので学習者のレベルいかんでは、英語のできる第三者による観察と指導が必要かもしれない)

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