「ある英文がよくわからない時、その英文とはちょっと違う英文をたくさん、そしてじっくり観察した上で元の英文に戻ってきてみると、すごくよくわかるようになっている。これは外国語を勉強していてとてもよく起こることである」今井・平沢著『スローでディープな英文精読』(研究社)p217
こういうアドバイスはいろいろな参考書に異口同音に出ているし、著者自身も最後に言っているように、我々学習者も経験的に、なんとなくわかっている。辞書にたくさん並んでいる例文もそういう学習をせよと(少なくとも暗黙的に)我々に勧めている。その意味ではこれはある意味平凡なアドバイスではあるけれど、実はこの一文(いや二文)、副詞のrightについて様々な文献からの8つの英文と図解で7ページにわたって説明した後に、一つの勉強に対する姿勢のアドバイスとして発せられるとグッと重みと言うか説得力が増す気がするから不思議だ。
参考書や教科書って、つくづく「導き方なのだなあ」と思いました。いや本当の良書
ただしだ。
「遠回りは心からおすすめの近道だ」(同書p217)
何しろ「遠回り」の本なので、近道を探し続けている受験生にはお勧めできないけれども、深い理解を求める学習者にとっては、非常に価値のある一冊だと思う。