金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

本の進捗(『ティール組織』の翻訳②、ほか)

某出版社へ「予定より4カ月遅れの目処」とのメールを打つ。毎月経過報告をしており、先方も僕がそこそこ忙しいことを理解しており特に驚きはないとは思う。きちんと報告しているのでご心配なくとも言われているが、そうはいっても心苦しい。仕事に手を抜いた…

名訳を暗記する(2016年4月26日)

ここ1カ月ほど取り入れている翻訳ストレッチのプログラムの一つを紹介。1回5~10分。「日本語訳の暗記」(1)用意するモノ① 自分の分野の英語原本② 自分が尊敬する翻訳者の訳本(2)すること①英文を読んで理解する。わからない単語、熟語を調べる。③ 訳文…

翻訳会社を逆側から見ると・・・(2016年4月)

昨日の件にもう1点補足。 10年ぶりに1円の値上げをしてくれた翻訳会社HB社。僕はこの会社に10年間、お中元とお歳暮を送り続けている(前は毎回5~6社に送っていたが、取引がなくなったり、コンプライアンス上受け取れなかったと言われたりして、今はこの会社…

けがの功名(2016年4月)

昨日の朝8時30分。 ソースクライアントSA社からマンスリーレポートの原稿が届くか電話が来る時間なのに来ない。ここからほぼ1週間かなりタイトなスケジュールになるので朝早くから「読み違え」で受けてしまった翻訳会社HA社の仕事をできるだけ進めていた。SA…

単価交渉の成功要因(2016年4月)

今回、(結果として)3社の単価上げに成功した(と思われる)要因は、以下の5つだと思う。 ① 相手から見て単価値上げを言ってきても不思議ではないタイミング(SA社は4年ぶり、HB社は10年ぶり)で持ち出したこと② 言うべきこと、できないことははっきり述べ…

読み違え(飜訳会社に押し切られる)(2016年4月)

一昨日、翻訳会社HA社から翻訳の打診があった。 「12000ワードを2週間でいかがでしょう? 昨年鈴木さんに訳していただいたものと同じシリーズです」 HA社はつきあいが始まって2年。数ヶ月に1度仕事の打診が来て、今まで断ったのは1回だと思う。1度大きなミス…

「上がる」「下がる」関係については英語の表現の方が日本語よりも豊富(『金融英語の基礎と応用~』の裏話)(2016年4月18日)

『金融英語の基礎と応用』では、相場の動き(上がる、とか下がる)の表現をかなり取り上げています。 これは本をつくっていた3年間、毎朝30分ぐらいかけて読む新聞(日経と朝日)とテレビ東京の「モーニングサテライト」で見かけた、ちょっと気にとめておき…

『金融英語の基礎と応用~』の裏話(2016年4月)

『金融英語の基礎と応用』をつくっていたほぼ3年間、普通に日本語で書かれ、話されている経済用語の中で「これは!」と思う表現を毎日メモっていました。日本語で自然と目や耳に入ってくる言葉が英語でどう表現されているかを確認(←これは自分の仕事の中か…

壁に耳あり・・・(?)

今朝の翻訳ストレッチから 「コテージでじゃ壁に耳ありでさ、何も訊けやしないから」(カズオ・イシグロ著『わたしを離さないで』土屋雅雄訳 原著はKindle No.2862)。 舞台はイギリス。「壁に耳あり」の先を書いたら翻訳として不自然になる(イギリスに障子…

在宅勤務は子への過干渉を招きやすいというお話-「子離れの季節」(2016年4月)

入学したばかりの大学から帰宅した次男が帰るなり私にこう言った。 「お父さん、生協でもう売り切れていたよ」 カッチーン。 「だから言ったろ、入学手続きの時に『パソコンだけはなくなる前に買っておけ』って!!!(怒) 」「そんなこと言ってたかなあ」…

動かなければ、始まらない。やってみなければ「限度」はわからない(2016年4月)

昨日の書き込みと皆さんのコメントを読んでいるうちにふと思い立ち、先方から何も言われていないのに、私にメールをくれた方に職務履歴書を送り、「ご紹介者の方にご転送ください」と書いてみた。 「図々しすぎる」と取られる可能性はある。 「これをすると…

殻を破る:自営業者になるということ(2016年4月7日)

お昼頃に某出版社の編集担当者からメール。この方とはあるパーティーで名刺を交換し、その後書籍のオファーを一度受けたことがあるが、こちらの都合でお断りしたことがある。 「お、書籍のオファーかな?」 と普通思いますよね。 メールの内容は・・・ (引…

当世学生気質?(2016年4月)

昨日は4月1日だったんですね。 朝日新聞では「天声人語」の執筆者交代が発表されていた。新聞1面の執筆者紹介記事を見たのは初めて。昔は執筆中は匿名だったような気がしますが時代は変わったのだなあ。「吾輩は猫である」も始まりました。 考えてみると僕は…