金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

『金融英語の基礎と応用~』の裏話(2016年4月)

『金融英語の基礎と応用』をつくっていたほぼ3年間、普通に日本語で書かれ、話されている経済用語の中で「これは!」と思う表現を毎日メモっていました。日本語で自然と目や耳に入ってくる言葉が英語でどう表現されているかを確認(←これは自分の仕事の中から)作業の一環で習慣化していたものですが、年度が替わるのを機に3月末から作業だけ再開してみました。

ただ今回は、別に本をつくるという明示的な目標があるわけではないので、経済用語が中心とは言え範囲を限定せず、「その単語を知っているようで知らなかった(意味を調べます)」「表記が確認できた(仕事に使える)」をポストイットに書き留めて、今年初めから使い始めたevernoteに転記しています。もちろん、特に見つからなければ書きません。

ちなみに『金融英語の基礎と応用』では、相場の動き(上がる、とか下がる)の表現をかなり取り上げています。これは本をつくっていた3年間、英語の媒体としてFTの市場概況を毎日音読してメモっていたからです。途中から本書を意識して「前日の相場が上がったのか、下がったのか」の表現だけに注目して2年間近く拾いまくったので(毎日「上がる」か「下がる」か「横ばい」しか出てきません)、少なくともFTに関しては「上がる」「下がる」関係で使われている表現をほぼ網羅しているのではないかと思います。こと経済記事(レポート)に関する限り、「上がる」「下がる」関係については英語の表現の方が日本語よりも豊富、というのが私の印象。