金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

アマゾンの書評

アマゾン等の書評では、少なくとも次が明らかになっていることが必要だと思う。

①評者は自分でその本を買ったのか、著者または関係者から寄贈されたのか。あるいは寄贈され、かつ購入したか。

②評者は著者の個人的な知り合い(いわゆるお友だち)か。

③評者は著者あるいはその関係者から書評を依頼されたか。

④評者はその本を全部読んだのか。全部は読んでいないとしたらどこまで読んだのか。

①~③はメディアの読書欄では明らか。逆に新聞雑誌は、評者が自腹を切って購入したのであればそこを明示すれば面白いのかも。

④は、普通の書籍では暗黙のうちに当然とされているが、果たして参考書や問題集の場合はどうだろうか。「全部を勉強しきらなければ書評できない」というのはハードルが高すぎるのだとしたら、せめてどこまでは読んだぐらいは明らかにした方がよいと思う。

アマゾンがこれを実現するのは簡単だ。

投稿者に上記への質問にYes Noをチェック、あるいは簡単なコメント(「何分の1まで読んだ」等)を書いてもらい、それを開示するという投稿規定を定めればよいのだ。それだけで「さくら投稿」「誹謗中傷投稿」はかなり抑えられるのではないか。

ちなみにこうした情報開示は、証券アナリストと調査対象企業との関係においては当然の義務だし、英米の記事では取材対象との関係を明らかにするのは常識のはずである。