金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

原著がテレビで紹介される(2013年2月)

今朝は嬉しいことがあった。

「モーニング・サテライト」というビジネス番組で今月出版される訳書の解説が延々10分間にわたって放送されたのである。

もちろん紹介されたのは原書の方であって訳書ではないし、本の紹介が解説の目的ではない。一口に「新興諸国」と呼ばれている国でこの10年何が起きたのか?そして今後何が起きているのか?の解説で、そのネタ本がこれ!ということでほぼ書籍に沿った内容が解説されたのだ。著者の写真と原書が5分間以上大写しされた。訳書については、「ええ。。。この本今月末に邦訳が出ます」の一言でしたがこれで十分です。だって訳書はまだ出版されてないんだもん(「訳者あとがき」のゲラ修正本日締め切り)。
ことの経緯はこう。

私に翻訳の話が来たのは昨年1月。原書の出版が5月。6月までに翻訳を終わらせて出版9月という案を「それは無理」と断り、8月翻訳終了11月出版で走り出した。ところが私がうんうん唸って(何しろ原文が無茶苦茶難しかった)いるうちに(私にとっては幸いなことに)出版社の都合で訳書の発売日が11月→12月→3月→2月と動いていた昨年の10月に、世界的に有名な雑誌に著者の巻頭論文が掲載された。
それに解説者のYさんが注目し、自分のブログに書いたのが昨年11月。
その書き込みに気がついた私。そのブログの内容が実に本書の内容の解説として素晴らしいと感動。

実はY氏と私は大学の同窓同期なのであるが、親しいわけではなく1度だけ友人を介して酒を飲んだことがある程度(15年ぐらい前)。
ただそれだけのご縁で、ブログの内容を私のあとがきに転載させてほしいと依頼。ご快諾いただいた、という関係である。
たまたま出版時期が延びたためにタイムリーな結果となった。

売上げにどれだけ貢献するかどうかはともかく、自分の訳している本(原書の方ですけど)の評判がよいのはうれしいものです。