金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「明晰な文章を書くには、いかに切り捨てるかが重要なのである。いかに盛り込むかではない」2018~2020年に出会った言葉

(1)2020年2月28日
日本の検察にはそんなに人材がいないのか。
(「池上彰の新聞ななめ読み 検事長の定年延長 その答弁、怒るべきです」2020年2月28日付朝日新聞
*引用文は、検事長の定年延長の理由として森法務大臣が「重大かつ復座宇、困難な事件の捜査・公判に対応するため」と答弁した内容に対する池上さんの感想。普通の正義感を持った検事さんだったらやっぱり怒ると思う。辞表を胸にして集団で抗議というわけにはいかないのだろうか。議員は選挙に落ちたらタダの人だけど、検事は辞めても弁護士になれるのだし、と思った次第。

(2)2019年2月28日
明晰な文章を書くには、いかに切り捨てるかが重要なのである。いかに盛り込むかではない。(『超文章法』p78)
「これ以上削ったらまったく意味がとれなくなるか?」と考えてみよう。そうでなければ、削ろう。(『超文章法』p206)

(3)2018年2月28日
誰もが未来を見通せないから、言葉に詰まったり、表情が曇ったり、行動に迷いが出たりする。人生のリアルはその不確定にある。
(「折々のことば」本日付朝日新聞より)
眉間にしわを寄せて涙を流しても、悲しみの表現にはならない。リアルな人間の振る舞いはそんな単純じゃないですよ。芝居を見て笑っていたはずが、気がつけば泣いている。そんな喜劇をどうしてもやりたくなりました。
小松政夫「人生の贈り物」本日付朝日新聞より)