金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2025-12-01から1ヶ月間の記事一覧

生成AIは「超秀才」だ――でも( 2020年12月28日)

生成AIを「ただの便利な道具」だと思うなら、その本質を見誤っていると思う。 我々凡人にとって、圧倒的な知性と洞察力を持つ相手と、真正面から対話できる機会が人生でどれほどあるだろう。そうした人物は、幅広い知識を背景に、驚異的な速さで思考を展開し…

映画「佐藤さんと佐藤さん」の感想(一部ネタバレがあります)

(ご注意:以下は映画「佐藤さんと佐藤さん」についての感想で、一部ネタバレがあります) 僕の大好きな二人の俳優、岸井ゆきのさん(『ケイコ 目を澄ませて』)と宮沢氷魚さん(『幸せは食べて寝て待て』)の素晴らしい演技を、脚本と監督は生かし切れてい…

サラリーマンの『私の履歴書』はなぜかくもつまらないのか(2025年12月19日)

日本経済新聞の名物連載「私の履歴書」は、毎月欠かさず読んでいる連載のひとつである。だが正直に言えば、サラリーマン出身者の回では、期待を裏切られることが少なくない。 その理由は、物語がサラリーマンにとっての最大の関心事である「人事」――言い換え…

Claudeには根拠のない捏造がない(2025年12月16日)

翻訳関連の仕事でClaudeを使用する限り、存在しない情報源の創作や、事実と異なる内容の捏造といったハルシネーションは確認されていない。翻訳上の判断ミスや訳語選択の誤りは発生するが、根拠のない情報を作り出すことはない。有料サービスを半年間利用し…

生成AIの「忖度」と「判断の妥当性」は分けて考える――ChatGPTとClaudeの翻訳議論から見えたこと( 2025年12月15日)

生成AIとやり取りをしていると、相手がこちらの意見に同意してきた瞬間に、ふと次のような疑念が浮かぶことがある。 「これは生成AIの私(利用者)に対する忖度ではないのか。信用してよいのだろうか?」 とりわけ、専門的な内容や判断を要する場面では、AI…

「生成AIで自分のブログ記事を『検索』できた」話( 2025年12月13日)

今朝、僕にとっては驚天動地(?)の発見よいうか、気づきがあった。 生成AIへのプロンプト: 一つ質問があります。(この「金融翻訳者の日記」のトップページを見せて)これは僕のブログ記事のトップページです。この僕のブログ記事の中を検索して、ある話…

Claudeは「文系女子」、ChatGPTは「理系男子」:これまでの付き合いで見えてきたそれぞれの性格( 2025年12月5日)

某社のホームページ英訳に生成AIを使って作業している中で、Claude と ChatGPT の「際立った特徴」がはっきり見えてきた。 Claude は国語に強いが数学・理科・社会に弱い、基礎力重視の、慎重でまじめな、でも少し融通が利かない「文系女子」。ChatGPT は数…

字面だけ見て文脈を忘れた―AI翻訳の根本的欠陥と教訓(Claudetとの対話から)( 2020年12月4日)

思わず笑った、本日の私とClaudeとのやりとり(ある和文英訳案件の表現につきChatGPTとClaudeでクロスチェックさせながら翻訳チェックに取り組んでいる) (Claudeによるある点について誤りを指摘した上で)(鈴木)「きみはまた形式主義に陥っていないか?…