金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

書き換え問題の落とし穴

She swims well. ⇔ She is a good swimmer.


という類いの「書き換え問題」を中高生時代にはさんざんやらされるのだが、この時に、

「一般的に英語では、動詞的、叙述的表現よりも名詞化表現を好む傾向があるため、『彼女は水泳が上手い』に対応する英語としては、She is a good swimmer. の方が適している」

という指導がなされていれば、書き換え問題が単なる機械的置き換え作業にならなかったのではないかしら。

もっと一般化して言うと、Aという文章をBに書き換える(言い換える)訓練は必要だと思うものの、中高生の英語の勉強や大学受験勉強では、いつのまにかAとBは全く等位(exchangeable)の文章であることが前提になってしまっているような気がする。そしてそういう問題ばかりに取り組んでいるうちに、文章をただ(書き換え用の)文章として見るようになり、汎用性がなくなっていくのではないかな。

もちろんAとBには完全に交換可能文章もあるだろうが、多くの文章はそもそもニュアンスや使い方が違うはずだ、と考えてA、Bそれぞれの文章の意味合い(の違い)を一つ一つ評価、検討、研究していくと、もっと「書き換え問題」の意味が深くなり、英作文や英文読解に役立つのではないだろうか。

大学受験生用の英文解釈用参考書で勉強していると、例えばそういうことに気がつく。