金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

マスクの効用(?)

コロナ禍に遭って外出するときには常にマスクをするようになって10カ月近く。

「お父さん、マスクをしなきゃいけなくなっていいこともあるよ」「なんですか?」
「お化粧しなくてよくなったことよ~。おかげでお肌ツルッツル!」と喜んでいた妻が、昨日の午後、帰宅するなりこう言った、いや叫んだと言った方が正確かもしれない。何しろ怒っていた。

「お父さん!この格好しているアタシいくつに見える?」

オーバーコート、帽子、マスク、メガネをかけた状態である(ついでに言っておくと「魔法前」、つまりノーメークである)。

「・・・そ、それはもう、どこからどう見ても、少なくとも40代前半」その後の展開がわからないので、一応忖度する。なお、念のために補足しておくと、ここで「少なくとも」とは「それよりも若い」という意味。

「今、マルエツのレジで、『クーポン使われますか?』って聞かれたのよ!!」「よかったじゃねーか」
「良くないわよ。『シルバークーポン』よ!!!・・・ホンとに失礼しちゃう(怒)」
「だってお前さん、店員さんだって『お客様、おいくつですか?』な~んて聞けねーじゃん」
「見りゃわかるでしょって言ってるの!!!」

で、ついさっき、また買い物から帰宅したなり、

「おとうさーん、実は今日いいことあったんだ~」
「どうしたの?」
「あの店員さん、どう見ても20歳ぐらいのお姉さんにも『クーポンお使いになりますか』って言ってたのよ」
「それはそれは祝着至極でございます」

ちなみに私に関して言えば、マスクをするようになってから保育園の登園風景をずっと眺めていても見とがめられなくなった(ような気がする)。というか、周囲から冷たい視線を感じなくなったというべきだろうか。相対的な「怪しさ度」が低下したからだと思います。