金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

落ちたマスク

昨日の午後、妻と近所の公園を散歩していたときのことだ。

前を3歳ぐらいの男の子とそのお父さんが手をつないで歩いていた。お母さんはその前を歩いていたのではないかな。

父親の回りでキャッキャッと走り回っていた男のこのポケットから何かが落ちた。たぶんマスクだと思う。お父さんも子どもも気がつかずに歩を進める。

とっさに「あ、落ちましたよ!!」と叫ぶ僕。振り返る父親。

すぐに拾い上げようとして手を引っ込めた。それはマスクだったから、というよりもコロナを意識したのだと思う。

「たぶんお子様のマスクだと思います」そう言って自分の足許を指す私。父親は近づいてきて「ありがとうございます」と言ってそれを拾い上げ(妻によると)「ほらほら、マスクが落ちちゃったじゃないか」と言って子どものポケットに突っ込んだそうだ(僕は父親が近づいてきたことを確認してそのまま歩いたのでそのシーンを見ていなかった)。

今から考えれば、落ちたのがマスクだったので、コロナと関係なく僕は拾わず、指さすだけにしたと思う。

拾ってあげなかったことが何か悪いような気もしたが、「やむを得なかったよな」と言ったら妻がこう言った。

「そもそもお声がけしてよかったのかしら」
「へ?君はむ、無視すればよかったって言っているのか?」
「だって、あのお父さん、お父さん(僕のこと)から声をかけられて、あわててお子さんのポケットに落ちたマスクを入れたのよ。ってことは次に子どもにさせるのは『あのマスク』ってことになるじゃない」「そりゃそうかも」

「もしマスクがなければ予備を出したはずでしょ。小さなお子さんを連れて歩いてるんだから、当然用意してあるはず。
・・・で、思うのよ。もしかしたら、そこに落としたままにしておいて、あとで公園の掃除担当の方にお任せした方がよかったかもしれない」

「あたしね、お父さんがお声がけしたことが悪いって言ってるんじゃないの。純粋に善意から出た言葉や行為が、かえって相手に迷惑になっちゃうこともあるかもしれないって思っただけなの」。「う~ん」

ちょっと考えてしまった。