「お父さん、今日のこのソーセージどお?」
昨晩のこと。義理の母親(つまり妻の母親)からお中元で送ってきたソーセージに味付けした大皿料理を食べる僕に妻がこう言った。
「いや、これはうまい!」
一瞬、僕を見つめた妻が答えたね。
「うそ。いや、うそじゃなくて、お父さんはそれほど美味しいと思っていない」
「な、なんでだよ-」
「お父さん、本当に美味しいと思った時には、こっちが何も聞かなくても『これ何個食べていいの?』って言うの。今、言わなかったじゃない。だから社交辞令ね」
「うーむ」
「ホーンと、お父さん分かりやすいんだ」。