金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「美しい服は、裏地も美しい」:1月10日に出会った言葉

(1)2020年1月10日アメリカには「英語は母語なのだから、自然に身につく」という先入観がない。(「新井紀子のメディア私評」2020年1月10日付朝日新聞) 本日の言葉は、OECD(経済協力開発機構)の実施する「PISA」という試験で日本の読解力が落ちたという…

「自分にとっては正義でも、別の人から見れば理不尽な振る舞いかもしれない」:出会った言葉(一昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(161)

(1)2年前の今日「書き写す」から<かき込む>へ(日能研の広告 2019年1月9日付日本経済新聞から)*本日の言葉:「『書き写す』から<かき込む>へ」ってどういう意味なのかな?と一瞬分からなかったので書きとめておきました。1つの答えを言われたとおり…

『基本文法から学ぶ英語リーディング教本』は初心者向きにあらず(2022年1月。読み始め)

以下は、今朝ふと思い立って書いたツイッターへの投稿である。ちょうど半分ぐらい読み進めたところなので、今段階の感想を書いた(一部加筆修正しています)。 (ここから)『基本文法から学ぶ英語リーディング教本』は、英語の上級者(準1級程度)が中学レ…

「(哲学は)真理を知ったと思い込む者が教壇で語るものではない」:2013年~2020年の今日に出会った言葉

(1)2020年の今日中学生のころ、「真摯」という言葉に出会った。真面目でひたむき。「謙虚」という言葉も同時期だった。控えめで素直。言葉にふさわしい心と、ふるまいができなければ、とても恐れ多くて使うことができなかった。後に、他人の心中を推しは…

英『エコノミスト』誌のウェブ(無料)版と紙(雑誌)版の微妙な差

英『エコノミスト』誌の1月1日号にどうしても読みたいページがある。知り合いが定期購読しているのでポイントを尋ねたところ記事のウェブ版のコピーを送ってくれた。ただ、ご厚意に感謝しつつも仕事で使うので自分で買わなければまずいと思い昨日丸善丸の内…

「嘘つきは、戦争の始まり」:出会った言葉(一昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(159)

(1)2年前の今日「そもそも多様性とは自分にとって都合の悪い人の存在を認めることだと思います」永井陽右(ながい・ようすけ)さん(NPO法人アクセプト・インターナショナル代表理事)(「多様性って何だ?―「わかり合う難しさ前提に」2020年1月7日付…

「つらいって気持ちに、順位なんてないよ」:1月6日に出会った言葉

(1)2020年1月6日 「つらいって気持ちに、順位なんてないよ ― 中学校の担任の先生」折々のことば コンテスト2019 鷲田清一賞 高校部門 広島市立舟入高2年 野津日向子さん(2020年1月6日付朝日新聞) 広島)鷲田清一賞など受賞 折々のことばコン:朝日新聞…

SNSは年賀状を毎日やり取りしているのと同じ

年賀状は段々減ってきていますが、それでも今年は50枚ぐらい来たでしょうか。それらをしみじみと眺めながら、 「お父さん、SNSって毎日年賀状を交換しているみたいなものかしら?」とぼそっとつぶやいた。元々SNS懐疑派で、その傾向は『スマホ脳』を読んでか…

「2つの規範が、民主主義を機能させるために必要不可欠のものとして君臨している――相互的寛容と組織的自制心だ」:1月5日に出会った言葉

(1)2020年1月5日 「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと母ちゃんは思う」ブレイディみかこ(「折々のことば」 2019年9月24日付 朝日新聞) www.asahi.com *今日の言葉は、今年元旦の朝日新聞の記事…

「人間は誰しも生きてきた年月だけ『自分自身』を演じている」:2018年~2021年の今日に出会った言葉

(1)2021年の今日 人間は誰しも生きてきた年月だけ「自分自身」を演じているので、自分を演じる限りあらゆる人間は「名優」になり得る。……是枝はおそらく、このことに極めて自覚的だったのではないだろうか。(相田和弘「是枝映画におけるドキュメンタリー…

「個性は技術へのこだわりから生まれる」:出会った言葉(昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(155)

(1)2年前の今日「感想戦は敗者のためにある」……将棋は勝者と敗者がハッキリ分かれるゲームです。厳しい勝負の世界だからこそ生まれた文化なのかなという気がします。藤井聡太七段(「将棋に関してこれまで接した中で心を打たれた言葉は?」と尋ねられた時…

外国に住んでいる親子間コミュニケーションの一コマ

昨日の夕方、年賀状を買いに近所のセブンイレブンに行った折のこと。店を出ると向こうから、インド人の父親が歩いてくる前を4歳ぐらいの女の子が自転車に乗って走っていた。父親はスマホに何か話していたが、恐らくヒンディー語で、何を言っているのか分から…

訳文を暗記する②(使える表現と、使いづらい表現)

翻訳書の中から「参考になりそうだな」と思った訳文を、原文と一緒にメモして残している翻訳者の皆さんは多いと思う。 その作業自体には意味がある。しかしそれをノートにして残しておいても、意外と役に立たないのではないか、というのが僕の実感である。 …