金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「お手本」を自分の仕事に生かす(2013年9月)

『資本主義と自由』(フリードマン著、村井章子訳)の原文PDF、訳文書籍を参考文献として今の書籍を訳している。

 

テーマが似ているのと訳者が村井さんだという安心感で、そもそもはいくつかの用語確認のために参照していたのだが、意外な効用が見つかった。
機能語の訳し方だ。
たとえば、今訳している書籍でon the one handという原文を見つけると、『資本主義と自由』の原文PDFでon the other handを検索する。すると4箇所見つかる。PDFのページの位置から書籍にあたりをつけて訳語を探しに行く、というやり方。
最初の頃は原文のページ(章や段落のタイトル)で書籍の中に探すのに時間がかかたが、ある語を見つけたときに書籍に〇をつけておき、そのページの一番上にPDFのページ数を大きく書いておくと、(たとえばPDF上の160ページが書籍では353ページだとすると、書籍の353ページの一番上に大きく「160」と書いておくと)、別の用語を探すときにPDFのページが153ページだったら、書籍上で探しやすくなる。そして見つけるとまた、本の上にPDFのページを書く・・・こういう作業を続けているウチに原語と訳語の検索がしやすくなってくる。
専門用語もさることながら、これは役に立つことを実感。

資本主義と自由 (日経BPクラシックス) | ミルトン・フリードマン, 村井 章子 |本 | 通販 | Amazon

(後記)8年前の記事。今はkindleでできますね(2021年9月20日記)