金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

ChatGPT-4翻訳は「常識」がある分、独立型機械翻訳や人間翻訳よりも優位?(2024年6月11日)

*以下は英日(英語→日本語)翻訳を前提とした思いつきです。

現段階では、ChatGPT-4の学習データは 2023年4月まで更新されているとのこと。

ChatGPTに下訳をさせた場合、 2023年4月までの常識(英語ネイティブスピーカーにとっての常識だから、米英が中心かな)に基づいて訳しているわけだ。最終的な成果物を人間が仕上げる前提で考えると、生成AIに最初に訳させた方が、「2023年4月までの英米人の常識分」だけ、ChatGPT-4の方がノンネイティブよりも有利だ、ということになる。

これが(学習型ではないという意味で)独立型の機械翻訳とAI翻訳の決定的な違いの一つではないか、ということに今日気がついた。もちろん、もう一つの大きな違いは、プロンプトで2の矢、3の矢の質問を放って訳文を絞り込んでいくということだが。

最初から訳すよりも、ポストエディットの方が速く、正確で、良質な成果物が仕上がるかも(あくまでも現段階での仮説です)。

プロンプトの二の矢、三の矢(naturally translatable Englishを巡る生成AIとのやり取りの例)(2024年3月18日) - 金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

「新たな扉」「第三の目」「二の矢、三の矢」:生成AIに関する感想メモ - 金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger