直接訳させて批判的に検討するという考え方を僕は否定しないが、自分の英語力が落ちていくことは間違いない。今後翻訳者として仕事を続けていく中で、今言った意味での「英語力が落ちていく」ことがプラスかマイナスかはわからないが、少なくとも僕はそうなりたくない。
そうした中で、例えばチャットGPTを自分の翻訳に生かす方法として意外とよいのではないかと思うのが、次の方法。
(質問)「(原文を提示).の日本語訳として、次の訳文を文法面(文法的に原文を正しくとらえているか)、表現面(日本語として自然かどうか)を評価してほしい。「(自分で訳した日本語を提示する)」。
実際にある英文と僕の日本語訳を入れて尋ねたときの回答は次の通り。
(回答)この文の文法面は、原文を正確に捉えています。表現面についても、日本語として自然な訳文だと思います。
ただし、"(原文のある表現)" は原文中での省略形であり、これが何を指すのかを前提知識として持たない読者には分かりにくい可能性があります。また、「(その原文に対する僕の訳文」という表現は、少しニュアンスが違うかもしれません。もう少しニュートラルな表現にすると、「(チャットGPTの修正案)」というように言い換えることができます。(回答ここまで)
守秘義務があるので原文をそのまま使うわけにはいかないだろうが、まずは自分のつくった訳文を批判的に眺め直す一方法としてどうだろうか。