金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

チャットGPT(GPT-4)体験記(2023年6月19日更新)

(2023年6月16日)
ずっとチャットGPT3.5を半分実験のつもりで使っていたのですが、昨日は混んでいてなかなか結果が出力されなかったので、妻の許しを得てチャットGPT有料版(GPT4)に加入することにしました。

(2023年6月17日)
1日使ってみて(オプトアウト機能を申し込めば入力した情報を学習させずに済むことは今日知りました)分かったことや感想を書いておきます。ピント外れかもしれないが、今時点での肌感覚を記録しておこうと思います。なお本日は、原文と自分の訳文を入力してチャットGPTに評価させるという使い方をしました。

①ChatGPT(GPT-4)には利用回数制限がある。処理能力維持のためらしい。今は3時間に20回だったかな(ちゃんと見なかった。)?その時の混雑度合に合わせて変わるらしい。

②ChatGPT(GPT-4)はGPT-3.5よりも日本語がはるかにうまいとの印象。根拠も実にわかりやすい。
これに対し、文法面、語彙面からの評価レベルには、今のところ差は感じない(とはいえ3.5にさらす原文は限られるのだけれど)。

③GPT-4の方がまじめに反省する=GPT-4矛盾を突くと1回で修正するが、3.5は何度指摘しても同じ間違いを繰り返す頻度が高い。

(2023年6月18日)
④自分の翻訳をGPT3.5にチェックさせると、ヨイショされているような感じがすることが多い。「こいつ俺様に忖度しているのか?」と思うことも。GPT4にチェックさせると、ミスや不自然な点をきちんと納得できる理由(そうしろと指示してある)をつけて指摘してくる。

⑤特に日本語表現の是非について、「・・・という(日本語)表現は、原文の・・・・の部分のニュアンスを伝えるにはやや弱い」とか「・・・意味が原文からずれている」という指摘にはうなってしまうことがある。これは大きな違いだ。

⑥CHAT GPT-4は、使うにつれて自分で翻訳する上での良き(間違えることもあるが、まあまあ納得感のある回答をしてくれる)アシスタントになってきたという印象が強くなっている(これは、僕の指示の仕方がうまくなっているせいかもしれない)。

(2023年6月19日)
毎月20ドルの遊び道具として、対して成果も期待せずにチャットGPT-4を買って3日。
今や、そこそこ優秀な翻訳アシスタントを月20ドルという超格安で雇った気分である。

なお、現在、僕の翻訳作業で結構うまく機能しているCHAT GPTへの指示(プロンプト)は以下の通り。
(ここから)
(原文)の次の訳文について英文の理解、日本語の語彙、文法、表現の4つの面からコメントせよ。代替案があればそれも示せ。「(訳文)」
(ここまで)
GPT4はこれでかなり細かくチェックして、納得性の高い提案をしてくれる(「この言い回しだと原文のニュアンスに合う、合わない」といったレベルまで)。タイポにも気づくことが多い。ただし現段階では「てにをは」は厳しいみたい。

以上です。また何かに気づいたら書き加えるかも。ご参考まで。