金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

 AIでは絶対に代替できない仕事: 8月14日に出会った言葉

(1) 2019年8月14日
 AIでは絶対に代替できない仕事の多くは、女性が担っている仕事です。介護しかり、子育てしかり。……けれども、男性社会は女性が担っているというだけの理由で、介護や育児やアノテーション設計のような仕事の担い手に対して、十分な地位と対価を支払っていません。でもまぁ、それもAIが広がるまでのことです。どの仕事が真に稀少かということは、非情なAIと自由経済の前では、明らかになっていかざるを得ないからです。
(『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』P259 新井紀子著 東洋経済新報社
*「主婦の仕事が社会から正当な評価を受けていない」というのは専業主婦歴33年のツレの持論でありまして、その意見をもっともだと思うからこそ(「何にも分かってない!アタシが財布を握っているのはお父さんがだらしないから!」という意見もございますが)、我が家の家計は結婚の初日からすべてツレが握っております(特に独立後、私は銀行カードすら持っていない)。
もっとも、家事がいかに高度な知的労働かということは、ここ5年ぐらい私もその一端を担うようになってから少しずつ実感してきたことは事実。新井さんの指摘は鋭い。
よい1日を!
(2) 2018年8月14日
大事なのは作業の半歩先 加世井眞次
(折々のことば 本日付朝日新聞

(折々のことば)1197 大事なのは作業の半歩先。:朝日新聞デジタル

(3) 2017年8月14日
物申(ものまう)の声に物着る暑さ哉 横井也有
「物申」は訪問者が門口で案内を乞う声。暑い暑いと裸になってぐったりしている所へ「ごめん」と声。仕方なく身仕舞いを整えて急いで出る。着物を着るのを「物着る」と、やや投げやりに言ったのが、物憂い感じを出して効いている。
(『続 折々のうた大岡信 p87)