金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

病院の待合室で(2021年2月12日)

今朝、ある総合病院の待合室でのこと。

本を読んでいたら、通路を隔てた右隣のおじいさんが、

「今日は13日だったかな」と言った。

しばらく返事がない。誰か付き添いの人でもいないかと周りを見たがよくわからない。するとそのおじいさんがまた

「おい、今日は13日だったかな」と言ったのだ。すると、すぐ後ろに座っている奥様らしい人が自分の腕時計を黙っておじいさんに差し出している。何も言わない。そこで、差し出がましいとは思ったが

「今日は12日ですよ」と声をかけた。

すると、おじいさんは無愛想な表情で僕を見つめたが、後ろの女性がニッコリ僕に頭を下げて

「ありがとうございます・・・でも、今この人練習しているんです」「え」
「あえて教えないで、自分で考えさせているんです」

そこで納得が行った。で僕はご主人と奥様に

「これは大変失礼いたしました」と頭を下げました。

しばらくするとまた

「今日は金曜日だよな。ほれ、そこにFridayと書いてある・・・13日だったかな」
「何日かしら~。考えてみて」
「う~ん、12日だったかな」「そうね」

そこの表面だけを見て簡単に判断してはいけないことだとは思うのだが、う~ん、いい夫婦だなと思いました。