(いつもながらのくだらないお話です)
「しっかし『映画監督は不安定で家族を養えないから別れてくれ』『昔の(漫画家だった頃の)あたしと同じだ』なーんてさ、映画関係者とか漫画家の親御さんたちは身につまされちゃって、なかなかつらくて見られないだろうねえ」
「そうよね~」
「無責任だよなあ、りょうちゃん(主人公の夫)。家庭に向いてなかったんだろうなあ」
「・・・そうよね。でも、翻訳者も向いていないと思うよ」「え?(な、なにか雲行きが)・・・まままま、それは翻訳者というよりはフリーランスが不安定なのは仕方がないとしてだよ・・・」
「でも、お父さんてさ、フリーランスになる前から家庭を顧みなかったモンねえ」(あれ、そういう話では・・・)
「あたし、サラリーマンやってるとき、お父さんがこんなに忙しいのは会社のせいだ、N証券のせいだ、と思ってたのよ」
「そ、それは今から見ればあの会社はブラックだったな、確かに」(と自分が遊び歩いていたことはひた隠しにしたい僕)
「・・・でもフリーランスになったらそれに拍車がかかっちゃったもんね」
「『これからは会社中心ではなくて、自分たち中心の』・・・・ほんとに自分『だけ』が中心の生活になっちゃったもんね、お父さん」
「・・・(こうなると止まらないので覚悟)」
「これはもう性格なのよ。りょうちゃんさんもお父さんもおんなじよ。自分の好きなことにしか興味がないわけ。仕事か家庭かと聞かれたら仕事取っちゃうタイプ・・・・ほんと救いようがない・・・」
・・・とまあこういう会話、いや一方的な演説が15分ほど続いたのである。