(1)2年前の今日
作品について「この辺がダメだ」と辛辣に指摘すれば必ず次の作品がよいものになるというのなら、僕だって寸暇を惜しんでダメ出ししますよ。
でも、人間はそういう生き物じゃありません。
人に質の高い物を生み出してほしいと思ったら、いいところを探し出して、「これ、最高ですね」「ここが、僕は大好きです」と伝えた方ほうがいいに決まっている。……批判を受けたせいで魅力が増すということはないんです。
(内田樹著『そのうちなんとかなるだろう』kindle No. 1885)
* 昔勤めていた会社の社長が「美点凝視」と言っていたのと同じ意味。内田さんはそれを実践されてきたのだと思う。結構ダメ出しをしてしまう僕は大いに反省しました。
(2)3年前の今日
「一つの分野では平凡でも、異なる領域を三つ持てば活躍できる 金沢慧(けい)さん
(「天声人語」2018年10月21日付朝日新聞)
(3)4年前の今日
悩むことは必要だ。全能の神にも悩みはある。でも、まず一歩を踏み出しなさい。そうすれば神が助けてくれる。 アンソニー・ホプキンス
(林英哲「仕事力 ー 今の歩みを肯定しよう」2017年10月22日付朝日新聞)
(4)9年前の今日
人形遣いは無表情である。
目立ってはいけない黒子の抑制の中にほんの一滴二滴、遣う者の驕りがないまぜになって、抑えても抑えても人形と同じ、いやそれ以上の喜びや哀しみや色気が滲んでしまう。(引用終わり)
「人形遣い」『無名仮名人名簿』p91。向田邦子