金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

原文を聞いて訳文をチェックする(2018年1月)

先日ある翻訳者の方とメールでやりとりしていて、僕が音声を使って翻訳チェックをしているのを勘違いされて「私も鈴木さんにならって日本語を聞いてチェックしている」と書かれていたので誤解に気がついた。

僕は、英語(つまり原文)の音声を聞いて日本語のチェックをしています。

日本語を読みながら英語の理解とズレていると感じる、あるいは英語がスッと頭に入ってこないことがある。僕の場合、理由は二つです。

(1)訳文がどこか原文とズレている。
(2)英文と日本語の構造の違いから、訳すときにわざと大きく日本語の組み立てを変えている。

(1)の原因は、「目では見落としていた」訳抜けや、特に助動詞と副詞を中心とするニュアンスのズレです。それと、文章で強調したい点が音で聞くと(目で追うよりも)はっきりわかります。例えば、理由を強調したいのか、結果を強調したいのか、といった点です。

(2)の時は音声を止めて入念に英語と日本語を読み直し、「これは音で終えなくても大丈夫」ということを確認します。

お勧めします。

日本語音声のチェック?

以前はやっていたのですがソフトが動かなくなったのでサボり(恥)、自分で音読して補っています。