金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「2番手校」の面白さ(2014年2月)

昨晩のこと。

「T、全国3位になったらしいよ」「え~うそ!!!」

次男のクラスメートのT君は将棋が趣味で強い。卓球の高体連と同じで将棋も学校単位で登録しないと高校の大会に出られないので先生に頼んで「将棋同好会」を自分で作った。部員は一人である。そのT君が千葉県の大会で優勝し、北海道で開かれる全国大会に出ることは先週聞いていた。「副校長先生が引率。でも将棋を知らないので、先生はずっと観光旅行してたんだって」。

「全国大会に出られるだけでも凄いのに、全国3位は驚きだな。お前凄いクラスメート持って幸せだな」(けっこう仲良いんです。沖縄修学旅行も同じ班)。

「ウチのクラス世界一もいるよ」

「な、なんなんだそれは。そりゃきっと『牛乳キャップで作った紙人形プロレス』、とかそういうマイナーな奴か」

ルービックキューブ。片手で世界一。アジア記録持ってるよ、S君。Youtubeにも出てる」(さっそくYoutubeを見る)
「あ~ホントだー」
「S君はこの前の進研模試の数学、偏差値78だってさ」
「ジェジェジェジェジェ!」
(ここからはちょっと情けない話ですが・・・つい)

「そんなスゲ-奴がなんでお前の学校にいるのだ?」
「中学ん時はルービックキューブに夢中で勉強しているヒマなかったみたいよ。最近始めたんだって、勉強」

次男の学校は「県で2番手県立校の滑り止め」。クラスメートの大半(8割)は(一応学校の中では成績のよい子たちの集まるクラスと言うこともありまして)「F校」とか「K校」といったC県で2番手の学校を落ちてきた子。それ以外は次男のように卓球やサッカー、野球で(こっちは第一希望)選んできた子たちで構成されている。

入学説明会の時に、学年主任の先生が「皆さんの多くはこの学校を第一希望とはされなかったと思います。今はそれで結構です。でも卒業するときには、『あ~この学校に入って良かった』と思ってもらえるように、そういう高校生活を皆さんが送れるように、我々教職員も全力で努力します」と仰っていた言葉が印象的で(「大学受験でリベンジ!!」なんて言われたらどん引きしていたと思います)、入ってみると先生も生徒も変に肩肘張ることもなく、伸び伸びとした学園生活を送っている(もちろん卓球部は気合い入りまくりですけど)。

でまあ、そうした中に上のT君やS君がいて、他にもプロのサッカー選手を目指してクラブチームに入っている子が数名、テニスの全国レベルが一人(?)いたりする。そうそう、我が卓球部のキャプテンA君も次男のクラスメートで、全日本選手権ジュニアの部に出場した。小学校まではまあまあ勉強ができたのだが、中学の時に他の事にうつつを抜かしていて(←このレベルは結構すごい)つい勉強がおろそかになって第一希望をはずしちゃった子が多いみたい。

2番手校の特徴なのかしら。

(後記)息子は社会人になった今でも、「高校時代のクラブは地獄だったけど、学校とクラスは最高だった」と今でもいろいろなエピソードを話してくれます(2022年2月4日記)。