金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「ユーモアって、どうにもできない状況に対して唯一できること」 宇多田ヒカル(12月7日に出会った言葉)

(1)2019年12月7日  
ゴールを想定せず、十分に時間をかけ、撮れたものから番組をつくるスタイルを貫く。
(「取材の対象に『タブーはない』― 阿武隈勝彦さん(東海テレビゼネラルプロデューサー」本日付朝日新聞より)
この文章を読んで、『ティール組織』を訳している時に編集者の下田さんから時間のプレッシャーを一切かけられなかったことを思い出した(翻訳へのゴーサインが出てから出版されるまで2年半かかった)。

いつでも「鈴木さんのペースでどうぞ」。いい本だということはわかっていたけれど、正直すぐに売れるとは思っていなかったので(僕だけでなく下田さんたちも、きっと)、じっくり待っていてくれるのだなあ、と申し訳ないと思いつつも感謝しながら進めていました。

2016年(翻訳が本格化した時)はブレグジットやトランプ当選がなどがあって本業(金融翻訳)が無茶苦茶忙しくなっていたこともあって、英治出版さんのそういうスタンスに甘えていた部分もあったかも(喰わなきゃならんので本業優先で行かせてもらえるという了解はありましたが」。

先日イベントの席で原田社長にお会いした時、「『まだかな~』と実はちょっとハラハラしてたんです」と。版権を取ってから出版までの期間に契約上何らかの縛りのようなものががあったらしい。下田さんには何も仰らなかったそうですが。すべての本がそういうわけにはいかないだろうが、英治出版さんにもそういうカルチャーがあるんだなあ、と本日の朝日新聞Be欄を読んで改めて感謝した次第。

(2)2018年12月7日  
最近「デジタル」という言葉がビジネスでも頻繁に使われますが、正確には何を意味しているのでしょうか。……
「デジタル化」に対応する2つの英語の違いから考えるとわかりやすいでしょう。1つはDigitizationで、アナログをデジタルに変換する、あるいは電子化するという意味です。もう一つはDigitalizationで、デジタルを用いて新しい価値を生み出すことを意味します。最近のビジネスで使用されるデジタルは後者に対応しています。
(デジタル化と顧客価値創造(1)新しい価値を創造・提供 一橋大学教授 神岡太郎 12月5日付け日本経済新聞「やさしい経済学」)

(3)2017年12月7日  
ユーモアって、どうにもできない状況に対して唯一できること。
宇多田ヒカル
(昨日付朝日新聞「折々のことば」より)