金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

フリーランスの難しいところは・・・:出会った言葉(昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)㉚

(1)昨年の今日
やればやるほど技術っていうのは上がっていく。自分のなかの英語力とか翻訳技術とか、そうするともともっと訳したくなるんですよ。やればやるほどやりたくなる。おもしろくなってくる。運動と筋肉の相関関係に似ているとこがあります。
柴田元幸著『翻訳教室』p153。柴田教室にゲスト参加された村上春樹さんの発言)
*時たま「自分のスキルが上がったのかな」と感じることはありますが、そうやって調子に乗りかかるととんでもないミスをする、いくら考えても英語がわからない、はたまたどう頭を絞っても和訳がでてこないのに他の人が見事に訳している様を見たりすると(恥)、「自分がこれまでずっとやってきたことは何だったんだ?」と思うことの方が多い。つまり、18年もやってきたのに「スキルが上がっている」という自覚はなく、あえて言えば「英文を読む抵抗感が前よりは低くなった」ことぐらい。ただ、やればやるほど面白くなっているのは事実です。村上さんのご発言を読んでそう思いました。

(2)2年前の今日
「昔々戦争があった、大きな爆弾が落ちた。それだけでは私たちは何も学ばなかったことになります」。長崎市に住む被爆2世 高森ひとみさん
(「天声人語」2019年8月9日日付朝日新聞

www.asahi.com

(3)3年前の今日
①「プロの料理人は味が常に一定でなければならない」。こう思っている人は少なくない。私自身、若い頃はそれを意識していたが、味は食材によるもので、人間の自由にはならないものだと後年になって気づく。
土井善晴「この人なら」 交遊抄 2018年8月9日付日本経済新聞より)

この人なら 土井善晴: 日本経済新聞

 

②私たちの仕事で大切なのは、正直・誠実に人と接すること、じっくり対話すること、目的を見失わないこと、などさまざまです。気を付けているのは、マニュアル依存を避けること。必要以上の管理をしないこと。毎週の気軽なミートアップや、納得いくまで対話する企画会議、社内ワークショップ等を通して価値観を共有し、そのうえで各人が自律的に行動することを大切にしています。
カルチャーとしては、個々人を尊重するフラットな関係性がひとつの特徴となっています。たとえば、企画の決定には全社員の合意が必要。入社年次や職種にかかわりなく、誰もが自由に発言でき、誰もが貢献を求められます。本づくりでも編集メンバーは要所要所で相談し合い、チーム皆で一つの本を育てるように仕事をしています。
英治出版株式会社さんの3年前の社員募集より)

本を通して人・組織・社会の変化に貢献するプロデューサー/編集者を募集します - 英治出版株式会社のの求人 - Wantedly

(4)4年前の今日
フリーランスの難しいところは「お人好しが過ぎると死ぬ」ことです。
(市原えつ @etsuko_ichiharaさんの昨日のツイート)