金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「普通の家族なんてないですよ。」:6月22日に出会った言葉

(1)2021年6月22日  
「普通の家族なんてないですよ。」
(「生きるとか死ぬとか父親とか」で「ウチの家族は普通じゃないから」と言った主人公のトキコに出版社の編集者が答えた一言)

(2)2020年6月22日 
「服作りなど何も知らないまま、途中のプロセスよりも成功した場面だけはクッキリと思い浮かぶのです」中村有沙さん (株)オアシススタイルウェア代表取締役
(「未経験だから理想を追う-『何とかしたい』課題に粘る」 仕事力 6月21日付朝日新聞
*本日の言葉:「美しい作業着」を最初は社内用につくり、他社からの引き合いが多かったので会社を設立して社長になった方の体験談。翻訳者(に限らず、専門職についている人)の中には、初心者の皆さんのことを(プロの自分とは違うという意味で)「アマ」、(玄人の自分とは違う)「(ド)素人」、あるいは場合によっては(ベテランの自分とは違う)「駆け出し」といった呼び方をする人がいますが、僕はその差別的な響きが嫌いです。そんなことを思いながら「素人の素晴らしさ」について新たに学びました。

(3)2019年6月22日  
「時間をかければかけるほど、よいものができる」というのは、ある一面では真理かもしれない。しかし、できることなら、「頭」よりも「手」を動かすことに時間をかけた方が、表現の質は高まりやすいと言うことは、ぜひとも覚えておいてほしい。
(『直感と論理をつなぐ方法』p222 佐宗邦威著、ダイヤモンド社
*今日の言葉:「『速さ』こそが『質』を高める」という節の中の一言。筆者は、じっくり考えるよりもとにかく手を動かしながら早く仮の完成形をつくろうとし、その過程で何度も失敗した方が完成度が高まる、とプロトタイピングの有効性を説く。翻訳にも全く同じ事が言えると共感。