金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「わかんなくても/じかんがあるさ/いそがばまわれ/またあした」:1月31日に出会った言葉

(1)2020年1月31日
本を出す<パブリッシュ>ということは、公の場<パブリック>に出てくること、議論をぶつけ合う闘技場<アリーナ>に出て来てくれるということなのだ。(「福島聡『書店と民主主義―言論のアリーナのために』人文書院、2016年」からの引用)
(『私は本屋が好きでした』永江朗著、太郎次郎社エディタス、p83)
*著者の永江さんはこの引用句の後に、「わたしも福嶋の意見に心から賛同する。ひとりの客として、読者として、このような書店で本を買いたいと思う」(『私は本屋が好きでした』p80)と高く評価している。要するに、永江さんは、何も考えずに、何となく売れるからという安易な理由でヘイト本を店頭に並べる書店を批判している。ヘイト本から離れて、本を出版すると言うことの意味を改めて確認させてくれた福嶋さん(と永江さん)に感謝。

(2)2019年1月31日  ·
あふれる商品から自分のための一品を選ぶ行為は、一瞬で過ぎ去る楽しい時間か、永遠にも感じるストレスか。(「春秋」2019年1月28日付日本経済新聞
*今日の言葉は次の一説の一部でした。
 (引用)……ネット大手の勢いも「案外、短いかも」と松岡真宏さん(コンサルタント)。扱う商品が増え過ぎて、今や好みのモノやブランドが見つけにくいのでは、とみるからだ。あふれる商品から自分のための一品を選ぶ行為は、一瞬で過ぎ去る楽しい時間か、永遠にも感じるストレスか。モノの売り手にとって、ますます工夫が必要な時代になった。(引用ここまで)

www.nikkei.com

(3)2018年1月31日 
「同じものを買った。食べた。そうした浅いところでつながっている感じがする」。詩人の谷川俊太郎さんは先日開いた日本記者クラブの会見で、スマホ世代のやりとりに一抹の懸念を語っていた。谷川さんに「わかんない」という詩がある。「わかんなくても/じかんがあるさ/いそがばまわれ/またあした」。
(2018年1月8日付け日経新聞「春秋」)

www.nikkei.com

(4)2017年1月31日  
「政治は壁をつくり、経済は壁を壊す」(東浩紀さんがラジオで)

(5)9年前の今日
「ブラジルではコーチが選手を殴れば乱闘になる。・・・日本ではアントニオ猪木さんにビンタをされるために行列ができる。こんなことは他の国では考えられない」セルジオ越後さん
(2013年1月30日付け朝日新聞