金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

主役は30代(2021年9月)

今、ある本を訳していてそろそろゴールが見えてきたので、編集の方と売ることを視野に入れた相談に入りかかっている(もちろん基本は出版社に任せている)。

ただし、テーマが僕が以前にいた業界に関連する話なので、鈴木の人脈も使えないかと言うことで元同僚のある方に相談した(昨日の話です)。

その業界の専門家や権威、最も有名な業界人やコメンテーターは誰か、というお話を伺っている時に、その方がこう仰った。

「僕もそろそろ60歳で、自分を否定したくはないけれども、鈴木さん、この業界、僕たちのような50~60代はもう古い。ハッキリ言ってジジイなんです。一番元気で優秀、そして業界のオピニオンリーダーになっているのは30代とか40代の経営者や学者ですよ」

この話を聞いて、3年半前『ティール組織』の出版後に参加した経営者向けミーティングで受けたショックを思い出した。

僕がN証券時代に抱いていた経営者セミナーとは似ても似つかぬ「若者の集い」だったのだ。講師も30代と40代の方。出席者は20代から40代が大半。そしてその彼らが無駄のない、本質を突く質問をバシバシ交わしていたのだ。「私はここにいますこんなこと知ってます」とアピール(質問をすることが目的の質問)を長々と続けて司会から止められるような人ややり取りは皆無だった。

その後4~5回は出たかな。全部そうだった。

「・・・ですから鈴木さん、ご紹介する方は、元の会社では僕の部下の部下みたいな人々でしたけれど、皆能力も人間も素晴らしい人ばかりなんですよ」と言われても素直に受け取れました。

年齢的には僕よりもウチの息子に近い人々がこれからの日本を動かしていくのだ、ということを改めて感じた次第。

Mさんに心から感謝。